今の若者は「ロックダウン世代」と呼ばれる状況になっています。
「ロックダウン世代」とは国際労働機関(ILO)が今年の5月の報告書で発表した内容で「新型コロナウイルスによる世界の労働・雇用に与える影響」として初めて出てきた言葉です。
報告書によると特に若者の雇用情勢への影響が大きいとしており「新型コロナウイルスによる難局により、若い世代は複合的な問題に直面している。『ロックダウン世代』をうみかねない状況だ。これを防ぐために、緊急の対応が求められる」と説明しています。
若い世代の6人に1人は働くのをやめている
発表によると、新型コロナウイルスの問題により、若い世代の6人に1人以上が「働くのをやめる」状況となっており、雇用され続けている人でも労働時間が23%減っています。
現状の経済政策も大事ですが、若者の状況を改善する効果的な対策を直ちにとらなければいけない状況です。
今、その世代をケアしなければ新型コロナウイルスによる経済への影響は確実に長期化します。
就職以上に「学ぶ」ことができない
さらに働くために「知識」や「教養」を学ぶための大学も世界中で異変が起こっています。
春先のロックダウンによるキャンパス封鎖から今になっても解除に目処がついていません。
世界の大学が対面授業の全面再開に二の足を踏んでいます。
3密を避けるためにも大教室での授業はできない状況です。一部の対面授業は実施される大学もあるようですが、基本はオンラインによる遠隔授業が中心になる見通しです。
当然ながら教育の質が下がります。そうなれば雇用などでも影響を受けて、国際的な競争力も期待できなくなります。
今後は全く想像のつかない世界
新型コロナウイルスは流行型の感染症として「いつかはまた元に戻るであろう」というレベルではありません。
「学び方」「働き方」を新常識を受け入れるしかないのです。それは全く想像のつかない世界です。
少し前までは「AIで今ある職業がなくなる」といった話が出ていましたが、コロナウイルスで前倒しでその世界が来ているような感じがします。
「テレワーク」「副業」の重要性
すべてがオンライン、リモート中心となれば、それに対応できるスキルセットも必要になります。
今年の新入社員は「入社式」「研修」からオンラインで行っている企業も出てきています。同期に会うこともないままサラリーマン人生が始まっているのです。
「いつリモート状況が終わる」のではなく「このリモート状況をどう活用するか」が重要になってきます。
リモート時代のコミュニケーションや働き方は、今後の生活に直結していきます。仕事の面でも「副業」が基本になるでしょう。
「副業」というより複数の仕事が平行した「複業」することが当たり前の時代になると思います。