東京の人気「エリア」だから入居率が安定とは限らない

東京の人気「エリア」だから入居率が安定とは限らない

不動産投資ではアパートやマンションを購入しただけでは完結しません。購入時から長期的に賃貸経営ができるかが重要になり、いかに空室を出さずに所有していくことで投資としての収益に対する評価が出てきます。

 

長期的に賃貸経営をしていくためには、人が多いエリアで入居し続けてもらうことが基本とされています。

 

「立地が全て」と言われているくらい不動産投資は「どこで賃貸経営をするか」が重要な指標になってくるのです。

東京都内でアパートを購入したい不動産投資家

不動産投資をするのであれば、片田舎の田園風景が広がる土地より都心で人が多いところでアパートを所有したいと思います。

 

とくに東京都はいまだに人口が増え続けているエリアです。人が住みたいと思われるエリアもたくさんあり、憧れのエリアとして常に人が多い状態です。

住みたい街ランキング2020関東版
1位 横浜 京浜急行本線
2位 恵比寿 JR山手線
3位 吉祥寺 JR中央線
4位 大宮 JR京浜東北線
5位 目黒 JR山手線
6位 品川 JR山手線
7位 新宿 JR山手線
8位 池袋 JR山手線
9位 中目黒 東急東横線
10位 浦和 JR京浜東北線

引用:SUUMO住みたい街ランキング2020関東版

テレビや雑誌などでも度々取材に取り上げられるようなエリアは長期に渡って人気を維持できるエリアです。

 

不動産投資家であれば、資産性も高く人気のあるエリアであれば、投資用のアパートやマンションを保有したくなるのは自然な流れです。

人気エリアが入居率安定とは限らない

東京都内の人気エリアだからアパートやマンションを購入すれば、将来に渡って安定かと言われれば必ずしもそうではありません。

人気エリアが入居率安定とは限らない理由
  • 競合となるアパートが多い
  • 家賃値下げになりやすい
  • 円滑に管理できる優れた会社が少ない

競合となるアパートが多い

入居者を獲得しやすい人口エリアということで、収益性も求めて多くのアパートやマンションが建てられており、競合となるアパートが多くなります。

 

「間取りが良い」「設備が良い」などの差別化のない賃貸物件であれば、入居者の獲得が難しくなります。

家賃値下げになりやすい

競合の物件が多く、差別化ができないような賃貸アパートを購入した場合は「家賃を下げる」ということで入居率を増やしていくしかありません。

 

人気のエリアは住む人が多いので「間取りや設備が良い」か「家賃が適正(安い)」かに人気が集約されていきます。

 

「家賃」が重要な要素になってくれば入居は維持できるかもしれませんが、必然と当初予定の利回りも達成できずに収益が悪化していきます。

円滑に対応できる優れた管理会社が少ない

また管理会社の対応も入居者に対して重要な要素になってきます。

 

物件の近くで管理をお願いすることになりますがスムーズに管理できることが求められます。

 

しかし全ての不動産会社がスムーズに管理できるとは限りません。

 

地元エリアごとに円滑に対応できる人気の管理会社は限られています。人気のある管理会社になると管理している部屋数が多くなり対応が遅れる可能性出てきます。

 

そして対応が悪い物件というのは空室率が高くなりがちで、収益性が不安定につながっていきます。

人気エリア近くで「急行が止まらない駅」が最適

一方で住民が長きわたり住むことができるエリアというのも存在します。それは先ほどのランキングに上げたような人気のあるエリアではありません。

住民に愛されている街ランキング
1位 片瀬江ノ島 小田急江ノ島線
2位 馬車道 みなとみらい線
3位 みなとみらい みなとみらい線
4位 代官山 東急東横線
5位 千駄ヶ谷 JR総武線
6位 麻布十番 東京メトロ南北線
7位 東北沢 小田急線
8位 鵠沼 江ノ島電鉄線
9位 緑が丘 東急大井町線
10位 鵠沼海岸 小田急江ノ島線

引用:SUUMO住民に愛されている街ランキング

メインのターミナル駅より離れたエリアのほうが、家賃も安定していて長期での入居が期待できます。

 

人気の駅から「2つくらい先で急行が止まらない駅」が比較的穴場の駅だと思います。

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