減価償却のために「耐用年数超え物件」は購入して良いのか

不動産投資のメリットとして「家賃収入」という金銭的な目的がメインにあります。多くの投資家はこの家賃(現金)収入を得るために投資用物件を購入します。

 

同じく金銭的なメリットとして「節税」という点で投資をする人もいます。先ほどの「家賃収入」が収入を増やすということであれば、「節税」は支出を減らすことになります。

高年収向けの投資用不動産

特に年収の高い属性の方は、給与所得に対して赤字の不動産を持つことで所得を減らすことができます。

 

これは税制上の「損益通算」という方式を利用することで可能になります。

<strong>損益通算</strong>

給与所得などから不動産所得のマイナス(赤字)分が差し引かれ、課税対象額が小さくすることができます。

不動産所得が赤字ということは、そもそも家賃収入(現金)がないのかと思ってしまいます。

 

しかし実際にはそのようなことでなく「減価償却費」という不動産特有の経費を計上することで達成ができます。

<strong>減価償却費</strong>

アパート・マンションなどの建物や門塀といった構築物を「償却資産」といいます。

償却資産は毎年少しずつ古くなり価値が減少していくので、減少分を「減価償却費」として必要経費にすることができます。

毎年お金(現金)が出ることなく経費計上することで「所得」を赤字にするテクニックです。

 

多く減価償却費がとれる不動産物件を持つことで、高年収の属性の人は「家賃収入」と「節税」を同時に行うことができるのです。

減価償却費が多くとれる不動産とは

それでは減価償却費が多くとれる物件とはどういうものでしょうか。

 

富裕層向けに不動産投資をしている会社から物件例がありましたので、こちらを参考に見てみます。

投資用不動産 物件例

住所:千葉県
構造:鉄骨造
築年数:築35年
間取り:2DK
戸数:12戸
売買価格:11,000万円
利回り:11%

東京近郊にあるファミリータイプの大型物件です。こちらの物件は「減価償却」が多くとれる物件になります。

 

ポイントは「築年数:築35年」です。

 

減価償却を計算する際に種類や構造により税務上の耐用年数と償却率が決められています。

<建物の法定耐用年数と償却率>

種類 耐用年数 償却率
木造 22年 0.046
鉄骨造
(鉄骨の厚みが3mm超4mm以下)
27年 0.038
鉄骨造
(鉄骨の厚みが4mm超)
34年 0.022
RC造
(鉄筋コンクリート造)
47年 0.100

今回の物件は耐用年数を超えています。そうなると計算上では短期間で減価償却することができるのです。

 

10年掛かって減価償却する金額を2年で償却するケースも可能になってきます。

 

この点を利用して「耐用年数」超えの物件を購入するということです。

減価償却は「売却」時に注意しなくてはいけない

しかしこの方法には注意すべき点があります。

 

それは対象不動産を売却を行うときです。

 

不動産を売却する場合には、減価償却費に注意しなければなりません。

 

減価償却費は、譲渡所得の計算上、取得費から控除するため譲渡所得はプラスになって税金を課せられた”ということが起こります。

 

不動産会社は「減価償却でお得です」と販売しがちですが、長期的に保有すうことが前提になります。

 

大抵は5年の短期譲渡期間を過ぎてから売却となりますが、損にならないように計画的にしなければいけません。

1億円の新築アパート サラリーマンは1億円のアパートを購入する必要はない 海外不動産の節税スキーム 「ハワイ不動産投資」節税スキームもできなくなる