「借りれるだけ買う」不動産投資の時代は終わった

「借りれるだけ買う」不動産投資の時代は終わった

一般的に「不動産投資」ができるのは、土地がある地主や経営者、富裕層など限られた人ができるイメージがあります。

 

しかしサラリーマンでも不動産投資ができるのです。銀行から「アパートローン」といった融資を受けることで実現できます。

 

サラリーマンが地主のような土地がなくても不動産投資ができるようになったのは、この「アパートローン」が一般化したことが大きな影響を与えています。

サラリーマンだからできた不動産投資

以前よりサラリーマンが銀行からお金を借りることができるのは「住宅ローン」という自宅購入が目的となる融資でした。

 

サラリーマンという安定した収入があることによる「信用」があることで融資が出来たのです。

 

大手企業に勤めている人がベンチャー企業に転職をするときに、周囲の先輩から「住宅ローンを組んでおいたほうが良い」と言われたくらい、銀行からの融資は「属性」に左右されるのです。

 

金融機関もお金を貸して利子で収益をあげるのが仕事なので、貸し出し先を常に探しています。

 

しかし零細、中小企業への融資では条件が合わない場合が多く、貸し出し先として信用のあるサラリーマンとして「住宅ローン」だけでなく不動産投資である「アパートローン」にも提供するようになったのです。

「借りれるだけ買いましょう」と煽る業者

これに乗じたのが不動産業者です。住宅ローンであれば購入できる価格も限られていますが、不動産投資ともなれば、サラリーマンでも億単位の物件を購入することができます。

 

仲介手数料ビジネスを生業とした不動産業者にとっては大きな金額です。また自ら仕入れて利益を載せて販売する業者も出てきます。

 

行ったことも縁もない地方の一棟マンションを購入する首都圏のサラリーマンの構造ができたのです。

 

不動産業者も不動産投資に興味のあるサラリーマンに対して「銀行から貸し出してくれる良い状況です。借りられるだけ購入して、家賃収入と資産を増やしましょう」と煽るような営業が繰り広げられたのです。

「購入しつづける」不動産投資の終焉

同じくサラリーマンで10年以上前から不動産投資をされていて、すでに会社を退職されている有名な不動産投資家の方がいらっしゃいます。

 

サラリーマンの給与を超えるキャッシュフローを得たので、激務だった仕事を辞めて海外に移住し悠々自適な生活をされていました。

 

海外での移住先でも遠隔で不動産を着実に増やし続けていたのです。

 

しかしここ最近では「不動産を整理(売却)をし始めています。購入しつづけることに疑問を感じた 」のような話をされています。

 

同じく同年代の不動産投資家も「相続を考えると不動産の整理が必要 」という内容の話を聞きました。

 

不動産投資バブルと呼ばれた時代に、数億円、数十億円の投資用不動産を購入できたことは、コロナ禍の今では厳しい状況です。

 

周囲の環境によることも大きいですが「購入しつづける不動産投資」も通用しない時代が来たのかもしれません。

「投資用不動産」を購入しつづける理由

それでは、なぜ投資用のアパートやマンションを購入し続けてしまったのでしょうか。その人の環境によって様々な理由があると思います。

アパート、マンションを購入し続けた理由
  • 融資ができる状況が続き購入し続けた
  • 収益の悪い物件を改善するために購入し続けた
  • セルフブランディングのために購入し続けた

融資ができる状況が続き購入し続けた

サラリーマンでも融資を受ける上限額というのは決まっています。しかしやり方次第では数十億円の不動産投資ができる状況でありました。

 

マンションを購入するために法人化をしたりすれば、個人でできる借入上限額を超えることができるのです。その手法を教えるのは不動産業者です。

 

このスキームを多用することにより、億単位の不動産物件を次々に購入すうことができキャッシュフロー数千万円の状況をつくることができたのです。

 

そうなれば購入するサラリーマンも自分の属性で購入できたと思いこんでしまい、さらなる購入欲求で購入し続けるようになります。

収益を改善するために購入し続けた

不動産投資はミドルリスク、ミドルリターンという安定した投資と言われています。

 

しかし購入したアパート、マンションによっては入居者が計画通りにいかずに、収益はおろか損失が発生している場合もあります。

 

そうなれば、サラリーマンでも本業の給与だけでは支払いきれません。収益が出ていない物件となれば売却しても返済金額が残ります。

 

そこで出てくるのが「不動産投資を買い増す」というパターンです。自転車操業的になってしまうのですが、借入を重ねて購入し続けなくてはいけなくなります。

セルフブランディングのために購入し続けた

実際に会社の辞めて不動産投資一本で生活をし始めた方が、新たなビジネス展開をし始めます。

 

この経験とノウハウを活かして不動産投資コンサルティングを始める場合です。そのビジネスを成立させるためにはセルフブランディングが必要です。

 

本、セミナー、SNSで自分の情報を発信し続けなくてはいけません。その際に自分の価値を上げるのに一番説得力があるのは、アパートやマンションの購入実績を増やすことです。

 

コンサルティングの顧客となる人には、最新の情報を提供しなくてはいけません。物件状況、金融情勢などをいち早く知るには、自らが不動産物件を購入し続けるしかないのです。  

不動産投資一本の時代ではない

今の時代では「不動産投資だけでの生活する」ことが難しくなってきているのかもしれません。

 

先ほどの海外で悠々自適に生活を実際に実践している人は一定数はいらっしゃると思います。

 

しかしこのコロナ禍で海外旅行はおろか外出も自粛しないといけない時代になりました。

 

「新しい生活様式」で価値観が大きく変わったのではないかと思います。「お金もあるだけあればいい」という考えが変わっていくのではないかと思います。

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