コロナウイルス感染により健康不安が広がるなかで、自粛要請の領域が日増しに強くなり、商売への影響が大きくなり収入に関する不安も強くなってきました。
昨年の6月に金融庁が発表した「老後資金2000万円が不足する」といった問題が議論されることになり、多くの国民が将来に不安を感じるようになったことも記憶に新しいと思います。
通常の生活をしていても年金生活だけでは足りないと指摘でしたが、今回のコロナウイルスによる不景気が避けられない状態により経済的な不安がさらに増長されていきそうです。
お金の不安は意識して対策するしかない
コロナウイルス拡散へ不安に対しては国や自治体が休業を要請し外出しないように呼びかけてはいますが解消には至っていません。やはり国民一人一人が意識して健康を守るしかありません。
同じくお金の不安に関しても自分で意識して対応するしかありません。
期待とされる政府からの経済支援も支給する条件が二転三転するような状態なので、短期間で受給できることは難しいと思います。
政府の対応を待つ時間があるのであれば、少しでもお金を蓄えていく意識を高めておくべきです。それは普段の生活から「貯金」を意識してお金を使うことです。
あるお金に関する調査結果では「毎月の貯金をしていない」という人が30%以上いると言われています。
貯金ができない事情もあるのかもしれませんが、家計の見直しをすることで数千円でも数万円でも「貯金」を始めること大事です。
テレワークなどで自宅待機をしているとお金の使い方も変わってきています。「貯金体質」にするには家計の見直しができる良い機会だと思います。
家計を見直すには「外食」を見直す
家計再生コンサルタントで有名な「横山光昭」さんの本には、家計を見直す方法として「食費」に注目するべきと書かれていました。
一般的なファイナンシャルプランナーによる節約術的な内容ですと、通信費や生命保険代などの毎月の支払いが発生する固定費を見直すべきと言われます。
- 住居費
- 生命保険料
- 通信費(携帯電話代、インターネット代)
- 教育費
- 小遣い
- 各種ローン(自動車など)
- サブスクリプション費用(アプリや有料テレビ代)
「格安スマホにする」「余計なオプションのある生命保険を解約する」などの方法が挙げられます。
しかし横山さん曰く、毎月の固定費ではなく、変動する「流動費」こそが家計を見直すの最初のポイントだと言われています。
- 食費
- 水道光熱費
- 日用品代
- 被服費
- 交際費
- 娯楽費
- 嗜好品代
流動費は節約できる項目です。「娯楽費」「嗜好品代」などは使わなくても生活できるコストでもあります。
その中でも「食費」は最低限必要な項目ではありますが、内訳を見ると「外食」や「中食」が多い場合もあります。
これらの「外食」「中食」の費用を減らせば4人家族でも月10万円以下で十分に暮らせます。逆に月に10万円以上かかる家計は、貯金ができるような状況ではないということです。
コロナウイルスにより「外食」がほぼできない状態になっています。「食費」を改善するためには見直しができる良い機会です。
理想的な変動費は45%に抑える
横山さんの理想の割合は流動費を45%に抑えることとしています。そうすれば貯金が20%確保できるのです。40万円の世帯年収であれば8万円は貯金に回せるということになります。
- 流動費 45%
- 固定費 35%
- 貯金 20%
もし流動費が多くなれば、貯金はおろか赤字になっている可能性が高く、普段のボーナスなどの臨時収入か貯金を取り崩して補填していることになります。
- 流動費 65%
- 固定費 45%
- 貯金 -10%
浪費から投資へシフトチェンジ
家計を見直すことで「貯金」が安定的できるようになれば、「投資」の割合を増やすことも出来ます。それを実現するためには浪費を減らすことです。
こちらも横山さんの理想のバランスとしては、25%は何かしたらの「投資」に充てるのが理想とされています。
- 消費 70%
- 浪費 5%
- 投資 25%
コロナウイルスにより浪費をすることがなくなってくれば、投資にシフトチェンジしていくことも容易に可能となります。
所得格差より貯蓄格差が出てくる
生活レベルのこともあり、家計を簡単に見直すことは至難でもあります。単身者であればコントロールが出来ても、家族がいれば、教育費や生活費などで調整が難しくなります。
コロナウイルスの影響により給与所得もなかなか上がらない時代に突入していくと思います。「大企業に勤めているから安心」「年収が1000万円あるから大丈夫」という時代ではありません。
「所得格差」あった時代から「貯蓄格差」が出てくる時代に変化していきます。それは「お金を稼ぐ力」から「お金を守る、育てる力」へと時代が変化してきます。
お金を使わないと経済が活性化しないということもありますが、必要以上に使う必要もありません。
「貯蓄格差」が生まれないように、コロナウイルスで自粛することになった生活を活かして取り組んでいくことが将来的には大事だと思います。