不動産をフルローンで購入したらやはり厳しくなる話

不動産をフルローンで購入したら厳しくなるパターン

最近「フルローン」物件で酷い状況になった話をよく聞きます。

 

数年前の話になりますが、関東近郊の中古アパートを5000万円の物件を購入価格を操作して5500万円融資してもらいました。

 

当時唯一スピード審査で出してくれた銀行にお世話になったようです。

 

いわずもがなスルガ銀行です。4.5%のオーバーローンを組んだのですが、さすがにアパート運営が厳しかったようです。

 

フルローンで悲惨な状態になった話

不動産をフルローンで購入したら厳しくなるパターン

8部屋のアパートで利回りは10%前後だったので、家賃は毎月40万前後入ってきました。

 

しかし2部屋空室が出ると毎月の返済が高くなり赤字になってしまうほどギリギリの状態です。

 

中古アパートなので、リフォーム代がかかります。固定資産税や火災保険などを考慮するとキャッシュフローがわずかです。

 

満室経営でなければ赤字になるので、給与所得から補填しないといけません。

 

その方はメインが株式投資もされていたので、配当などでなんとか赤字が賄えたようです。

借換も対象にならない不動産物件

借り換えようにも評価がスルガ銀行によるものなので、他の金融機関の基準には合致しません。

 

担保を減らすために頭金を追加するしか、借り換えができないのが現状です。

 

ただしフルローンで購入した物件はそれだけお金が必要です。

 

先ほどの中古アパートは空室が続いていました。繰り上げしてでも返済を抑えなくてはいけません。

 

繰り上げ返済の場合は、「違約金」が発生します。

 

「違約金」を払ってでも返済しないと損失が確定するのでどうしようもなくなりました。

 

最後は、損失が出た状態で売却できたようなのですが「何のために不動産投資をしたかわからない」というのが率直な感想です。

 

自己資金ゼロほど危ない不動産投資はない

中古アパートを実質フルローンは、購入時にも不利な条件になります。

 

融資が受けられるかわからないので、指し値による値下げ交渉ができません。

 

現金がないので、ローン特約で有利にも立てません。

 

運が良くフルローンで購入出来たとしても、返済比率が高く危険な状況です。

 

空室が続いたりすればすぐにローンが払えなくなってしまう確率が高くなります。

 

フルローンをするには、地方であれば利回りの良い物件を購入できないリスクが高いのです。

 

先程の物件は、関東近郊で利回りは10%ではリスクが高いのです。

 

さらに金利は4.5%も払わないといけなくなり、負担が一気に上がります。

 

これが頭金を3割だして、金利2%で組めていたら同じ金額借りていても安全な状態です。

頭金を払っていれば良い条件で融資で受けれる

もしも、頭金を3割入れて諸費用を払っていたら、この物件は優良な不動産になっていたかもしれません。

 

頭金がないと良い物件を買うのが難しいのが今の現状です。

 

知識も経験も給料以外の収入がない初心者がフルローンというのはかなりハードルが高いのです。

 

不動産投資でレバレッジを効かせることができる投資であるのは間違いないです。

 

しかし今の金融情勢からすれば、レバレッジを上手く使いこなせるのは、すでに不動産投資実績のある上級者のみです。

 

初心者は、コツコツと頭金を集めることに集中してから、投資したほうが、結果、キャッシュフローが安定することになります。