「土地値物件」投資法は必ずしも儲からない

サラリーマンが土地から購入して不動産投資をする際には現金で購入することは難しいので、「融資」が必要です。

 

「融資」を得るためには「対象の不動産」に評価がないといけません。

 

昨今の不動産投資で問題になっているのは、評価価値のない物件に必要以上に融資が出てしまったことが要因の一つです。

 

今はそのような価値に見合わない価格になっている不動産物件では「融資」が出ることがありません。

土地値物件は絶対に儲かるのか

中古の不動産投資を考える際に「土地値物件が良い」と聞くことがあると思います。建物価値がなく土地の値段で購入できるのです。

 

中には土地値物件でないと投資対象にならないとこだわりのある不動産投資家の方もいらっしゃいます。

 

土地値物件のメリットは、様々ありますが大きく2つです。

 

・利回りが高い
建物付きと考えると購入価格が安いので、満室家賃収入となれば、高利回りの物件が多くあります。

・節税ができる
土地値物件なので建物の法定年数は基本ありません。不動産投資の経費として1番メリットのある減価償却が4年で設定することができます。

 

1棟投資などで一気に拡大した人が、節税目的に築古投資を行う組み合わせがあります。

 

不動産投資をする上では、メリットだらけのような感じますが、初心者であれば難易度のある投資物件です。

 

実は儲からない不動産投資

1. トラブルが起こりやすい

築古の年数が経っていると入居者に滞納やトラブルなどが発生する可能性が高いです。それらをクリアできる精神力とスキルが必要になってきます。

 

ある不動産投資家の意見としては、中古で築年数が経ってくるとトラブルの頻度と難易度が上がってきます。

 

面倒なことが嫌いな方にとっては、大きなストレスとなるので心構えが必要です。

 

2.建物の耐久性がない

建物がどれだけ持つかわかりません。最近の新築アパートであれば50年近く持てるような構造など耐久性を売りにしているものもありますが、30年以上経つような築古物件であって、外観が良くても内部はボロボロになっている可能性があります。

 

中古アパートを買うということは、そんなリスクを承知のうえで買うことになります。あまり健全な考えではないですが、減価償却分を運営できれば良いなど割り切りが必要かもしれません。

 

3.キャッシュフローが出にくい

土地値物件はキャッシュフローが出ない傾向があります。なぜなら融資がつきづらいのです。融資が出たとしても期間は短いため、利回りが良くてもキャッシュフローはギリギリになってきます。

 

事業としては、減価償却の割合が多いので利益が出ることになりますが、キャッシュフローは思いの外残りません。返済を出来るだけ早く完遂して資産化することが正攻法かもしれません。

 

また昨今話題の「高速不動産投資」のように急拡大には向いていません。あくまでも返済を減らすことで純資産を増やし決算を良くしながら、拡大していく方法となります。

 

「儲かっているつもりで儲かっていない」のが土地値物件の現状なのかもしれません。