年末に向けて「コロナウイルス対策」が一段と厳しくなりそうな気配です。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は11日、感染が急増するステージ3相当の地域のうち、新規感染者数が高止まりしている地域では必要に応じて酒類を提供する飲食店の営業時間短縮を「午後8時」に前倒しするよう求める提言をまとめた。
感染が拡大している地域では営業時間短縮の前倒しに加え、エリアの拡大も求めた。
引用:日本経済新聞
午後8時までの営業は意味がない
「午後8時」ともなれば、夜の営業ができないのと等しいくらいのインパクトです。
今年の春にあった「緊急事態宣言」とは違って深刻な状況になっていると思います。
分科会では拡大継続や高止まりの地域では政府の需要喚起策「Go To トラベル」「Go To イート」事業を一時停止するよう求めているとしています。
時すでに遅しになっていないか不安が募ります。
企業の9割は忘年会を開催しない
「午後8時」が年末年始も続くようであれば飲食店の経営にも直撃します。
特に企業がオフィス街やターミナル駅の飲食店は深刻です。
企業側では忘年会を開催しない意向が全体の9割という調査結果も出ています。
小グループでの飲み会も「午後8時」閉店ではさすがに開催しない人のほうが多いのではないでしょうか。
仮に営業していたとしても、周囲の目を気にして「飲み会」をしないと思われます。
飲食店舗は「テイクアウト」か「一人利用」
大手飲食チェーンでは、大規模に店舗閉店をせざるを得ない状況になっています。
現状の飲食店舗は「大人数」で楽しむ場所ではなくなりつつあります。
店舗の存続をするために「テイクアウト」中心に業態を変えているところもあれば、「おひとり様」専用に配置を変えている店舗も出てきています。
「食事」は会話を楽しみながら行うものとしつつも、不特定多数の人が集まるお店では感染リスクが高くなります。
食事は最大でも2~3名くらいで節度を持って楽しむことがしばらく続きそうです。
飲食テナントにも直撃
このような状況がさらに続けば、経営できない飲食店舗も増えてきます。
そうなれば店舗を貸し出しているオーナーにも直撃は避けられません。
春の緊急事態宣言では多くの「給付金」が出ていましたが、継続していくことは非常に難しいと思います。
人気の駅近くで飲食店を経営していると家賃が高いため続けていくことが難しくなります。
飲食店を廃業するといった動きは春から夏にかけてもありましたが、それ以上の店舗数が出てくるのではないかと思います。
立地がよい不動産オーナーは入居を維持するために家賃を下げていくしかありません。
そうなれば賃貸経営にも影響がでてくることは避けられません。