数ある「投資」のなかで「不動産投資」は再現性の高い投資ではありますが、難易度が高いとも言われています。
「株式投資」「FX投資」などの金融商品系は、インターネットでも始めることができるので、より身近な存在になっています。
そして不動産投資自体が投資金額も高く、銀行からの融資がないとできないという条件もあります。
地方の中古区分や築古戸建などは、数百万円で現金で購入することもできますが規模を大きくするには時間がかかります。
不動産投資の融資の難易度があがった
不動産投資をするうえでは「すでに土地をもっている」「金融資産が豊富にある」という状態の方でも、基本は「融資」が必要です。
しかし、ここ最近はサラリーマンであれば「大丈夫」ということではなくなりつつあります。
年収が2,000万円でも貯金が500万円しかない場合は、まず審査のテーブルにもあがりません。
「なぜ貯められないのか」その人のお金に関する評価をされてしまうからです。
私が始めた3〜4年ほど前は、300~500万円でも融資の申請はできる感じでしたが、最低限でも1千万円以上頭金で出せることが必要条件のようです。
ここが今一番最大のネックは「実績がないと融資しない」姿勢が強くなってきています。
つまり新規で参入させないように金融機関側で明らかにブロックをしているのです。
ここはアパート会社の方に聞いても一番厳しいと言っていました。
「年収5,000万円の高属性」でも不動産経営の実績がないと通らない場合があるようです。
不動産投資の目的が本当に明確か
また融資を受ける際に、銀行担当と「面談」が必要になります。
不動産購入の目的を意思確認する場でもあります。
アパート会社など経由であれば、事前に調整されているので、形式的な面談で済む場合があります。
昨今の不動産投資でありがちな「キャッシュフローでセミリタイアしたい」目的では、まず融資してくれません。
「収入を増やして安定した生活をしたい」もNGでしょう。
「節税」のためもNGでしょう。私の場合、銀行との面接時に「息子の資産形成のため」ということで説明しましたが、今も通用するかは定かではありません。
何とかしてまで「不動産投資」は始めない
不動産投資初心者への融資条件に関して、今までが異常だったので、健全性がもどったのか定かではありません。
しかし3〜4年前から比べて初心者への難易度は確かにあがっています。
かつ物件自体の利回りも下がっていますので、想定しているキャッシュフローも実現しにくい状況です。
それでも、周囲では「不動産投資で家賃年収が数千万円」など初心者を煽るセミナーが横行しています。
初心者として「なんとかして不動産を買う」ことだけが目標になります。
それは結果「所有欲」以外の何ものでもありません。
目的を見失いようにしないと、何のための不動産投資なのかを、改めて考えるフェーズに入ったのではないかと思います。