「居酒屋スルー」からわかる断酒ブームの兆し

居酒屋スルー

昨年末に話題の宴会シーズンに「忘年会スルー」がトレンドワードとして話題になりました。会社の忘年会に半ば強制的に、参加させられるのは納得がいかないと考える人が増えているという話です。

 

新入社員や若い人だけの話かと思いきや、中高年層も存在をしていることもあり、会社員全体でも良くない慣習と感じている人が多いということです。

 

「忘年会スルー」があるので当然のように「新年会スルー」も起こっています。年度末に向けての「歓迎会スルー」も出てくるのではないでしょうか。

 

そうなると打撃となるのが飲み会の会場となる「居酒屋」などの飲食関係です。「居酒屋スルー」ということになってきます。

 

すでにこの傾向は起こっており、実際に既存店売上高のマイナスが目立ち始めています。

 

「居酒屋スルー」で何が起こっているのか

会社員を中心としたコミュニケーションの変化が起きています。先ほどの忘年会スルーが始まる以前から職場の飲み会は大きく減少しています。

 

その分、2~3人の飲み会や一人飲みといった少人数でのプライベート飲むが増えているのがトレンドになっています。

 

2~3人であれば居酒屋を使わずにカフェやファミレス、最近だと街の中華料理店などを利用する人が増えています。

 

また顕著に出ているのが週末の金曜日ではなく土曜日に一番売上が多いというのも興味深い結果です。

居酒屋スルーの影響
  • 団体客減、1~2人来店増
  • 曜日別売上は土曜日が多い(金・土・日から土・金・日の順へ)
  • 売上構成比はドリンクよりフードのほうが高い
  • アルコールよりもソフトドリンクを好む
  • 食べ放題の居酒屋が盛況
  • コース料理(飲む放題)利用が減少傾向

挙げてみると「居酒屋」が「ファミレス化」「カフェ化」になっているように感じます。中でも大きいのはソフトドリンクを頼む利用者が多くなっていることです。

 

スマートフォン片手に個室でソフトドリンクが増えているとなると、お酒を飲んでワイワイ騒ぐような使い方ではないので「居酒屋」としても儲かるポイントがなくなりつつあります。

 

断酒ブームの始まりか

「2次会も行かない」という風潮はありましたが「1次会でも無理をしてお酒を飲まない」人が増えているのは周囲を見ても感じます。

 

特にお酒の席ではハラスメントが起きやすいので会社としても不要な飲む会は禁止したいのが本音ではないでしょうか。

 

その流れもあってか、にわかに「断酒ブーム」が起こっているようです。断酒といえば「アルコール依存症」の人が治療のために行うようなイメージでもありましたが、もう少しライト感覚で若い人が流行として始めているのです。

 

世界的に「禁酒」が大流行中です。健康意識への関心の高まりも後押しとなり、ミレニアルやジェネレーションZのあいだで、「飲まない」人生を選択する人が増えているといわれています。

 

断酒によるメリット

「酒をやめられない理由」として考えていたことが「気分が良くなること」が挙げられる。ストレス解消という目的が多いのかと思われますが、一時の快楽以外他ならないのです。

 

お酒をやめることで様々なメリットがあります。むしろメリットだらけだと思います。

断酒するメリット
  • 二日酔いにならない
  • 健康的になれる
  • お金が節約できる
  • 無駄な時間が過ごさなくなる
  • お酒を飲めない人の気持ちがわかる
  • お酒で話す内容は本心ではないことに気づく
  • 酒を飲まないと痩せる

 

サラリーマンであれば自己投資にシフト

これも当たり前ですがお金が節約できます。男性の会社員の1回の外飲み代は、平均で5000円くらいが相場のようです。飲み会代を貯めるだけでも生活費がラクになります。

 

飲み会は少なくとも2時間は必要です。2次会や終電前のラーメンに付き合っていると4~5時間は経過していることも良くあります。

 

4~5時間も取れるのであれば、勉強や読書や運動などといった自分に投資できる時間も増えるはずです。

 

仕事のコミュニケーション上、必要な飲み会が必要な場合もありますが、別にお酒を飲まなくてもできるはずです。先ほどの歓送迎会もお昼に長めのランチをすることでも対応できます。

 

禁煙に関しては積極的に職場も介入してきました。お酒に対してのデメリットを感じている人にはにわかな断酒ブームが今後広まっていくと思います。

 

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