今の10代はお金持ちになるより、社会貢献することがカッコいいという考えが目立ってきています。
お金はないよりあったほうが当然良いと思うのですが、昔ながらの高級外車に乗ってブランド品を買うような生活には憧れていません。
「有名大学に入って、大企業に入社して役職に就く」といったとりあえず的な考えが通用しなくなる時代が来ているのかもしれません。
むしろ「人のために役立つ」「社会的な課題を解決」するといったようなことほうが、満足度が高いということです。
コロナ禍で社会的な価値観が変わる
特に今回のコロナ禍においては根本的に働くことの概念が変わりつつあります。
すでにテレワークによる仕事を認める企業が出てきています。
東京の一等地でオフィスを構える必要がありません。
出社の必要があるのであれば家の近くにサテライトオフィスを数カ所用意するだけでも十分に事が足ります。
そして就職する際もオンライン面談も主流になってくるでしょう。
そうなれば地方にいる優秀な人材も首都圏に呼び出すことなく確保しやすくなります。
オンライン研修も発言する機会が増える傾向にあり、有意義な研修になることが多いようです。
「長時間の通勤」「サービス残業」「飲み会」などサラリーマンとして今まで当たり前と思っていたことがなくなっていきます。
社会的な価値観が確実に変わっていきます。
何度でも挑戦できる社会へ
若い人の「働き方」や「求める理想像」が変わっていくのは、欧米ではさらに加速しています。
特にアメリカでは大企業に就職するより「起業」することが評価される風潮があります。
たとえ起業が失敗したとしても、自体も何度も挑戦することも許されてる社会です。
起業や挑戦に関しては年齢も関係ありません。
コロナ禍により価値観が変わりました。日本特有の「入学した学校」「入社した企業」で人生の全てが決まるような風潮も薄まっていくと思います。
社会課題を解決する学生起業家も増えていくと思いますし、職場でも副業を誰でもできるように導入する企業も加速していくと思います。
必要なお金が確保できればもう働きたくない
またお金持ちだからできる「若くして仕事を引退」という考え方も変化が出てきています。
若くしての引退(アーリーリタイア)は、アメリカであれば金融関係で莫大な報酬を受けて、数億円の資産を持って30~40代で引退することがある種のステータスとされていた時代がありました。
しかし今のアメリカの若い世代は、最低限の生活ができるのであれば、数千万円のお金を貯めて引退することがムーブメントになっています。
こうした背景にはアメリカの厳しい競争社会が影響をしています。
高い年収を維持するためには常に努力が必要です。
20~30代のビジネスマンの中には、こうした競争社会に嫌気が差して「必要なお金が確保できればもう働きたくない」と考える人が増えているのです。
若くして引退したら社会貢献にシフトする
若くして引退した人の中で「社会貢献活動」にシフトする人も増えています。
人生において何は満足なのかは人によって異なります。「お金があれば良い」「好きなものに囲まれてたい」「家族や恋人といたい」など欲求内容は千差万別です。
その欲求を体系的に理論化した有名な説として「マズローの欲求5段階説」があります。
心理学者のアブラハム・マズロー氏が提唱した説には人のモチベーションには5つの段階があると説明しています。
その説の最上位にあるのが「自己実現欲求」です。これは「あるべき自分になりたい」という欲求になり「無償」での貢献欲求が存在するとされてます。
この最終的な欲求こそが「社会貢献」の動機となっているのです。
「働くことを引退する」ということは、お金での不安がなくなり、新たな価値観を探すことの始まりでもあります。
「社会貢献」にシフトするのは、ごく自然なことなのかもしれません。