「貯蓄」という言葉は年を重ねるごとに意識が高くなってきます。「貯蓄の有無」によってサラリーマンであれば定年後の生活に影響してくるからです。
働き始めたころは「年収が多いほうが勝ち組」と思っていたと思います。多くの人はより良い生活をするために年収を上げることを目標にします。
年収が高くするために社内で昇給、昇格を目指したり、転職をしたりと努力を積み重ねていきます。
目次
「貯蓄があることが勝ち組」になる
年齢を重ねるにつれて年収アップも限界に近づいてきます。定年後の年金生活を考えると年々支給年齢は上がっていき、支給額も少なくなることに不安を感じ始めます。
そうなると「現金」を持っていることが重要となり、最終的には「資産のある方が勝ち組」と考えるべきです。
特に40代後半から50代を超えるあたりから、貯蓄を持っているか否かによって、その後の人生設計や生き方そのものを左右することになります。
そこには「大企業に勤めていた」「管理職だった」「目標予算を達成した」は一切関係ありません。
マネーリテラシーと呼ばれる「お金の知識を持ち、それをうまく活用する能力」を持っているかによって「勝ち組」かの評価が出てしまうのです。
「貯蓄」とは
まず「貯蓄」を正しく理解しておく必要があります。どれだけ現金を持っているかの「貯金」ではありません。「貯金」と「貯蓄」は似ているようで意味は全く異なる言葉です。
貯金:金銭をためること
貯蓄:財貨をためること
「財貨」は金銭を含め価値のある物という意味になります。つまり「貯金」だとお金だけをためることになるのですが、「貯蓄」はお金だけではなくその他の資産もすべて含んだ、より広い範囲を指す言葉です。
資産となる具体的なものは「株式」「金」「不動産」などが挙げられます。運用によって増やすことができ、最終的にはお金に換金できるものです。
この資産を持っている持っていないということで「貯蓄」格差が生まれてくるのです。
「貯蓄がある」と強い理由
貯蓄があると生活をするうえで様々な点で優位点があります。貯蓄をする目的と理由を理解しておかなくてはいけません。
- 急な出費に対応できる
- 将来に対する不安を回避できる
- 融資を受けるときに有利になる
- 精神的に余裕ができる
- 自分のやりたいことができる
急な出費に対応できる
不測の事態があった時に現金ないさ現金化できるものがあれば、大変心強いです。
将来に対する不安を回避できる
老後生活において年金2000万円不足問題は、不安が先行する話です。
しかし国民全員が真摯に受け止めなくてはいけない課題でもあります。
国に頼るだけでなく自衛することも必須になってきます。そこで財貨を含めた貯蓄があることで、将来の不安が低減することができます。
融資を受けるときに有利になる
貯蓄があることは信用性が高いことにもつながります。貯蓄(金融資産)があることは金融機関からの評価が上がります。
金融資産は、自宅を購入する「住宅ローン」や不動産投資をする際の「アパートローン」などの借入の際に有利に働きます。
たとえ年収が高くても金融資産がない場合は、評価が不利になり借入ができません。
精神的に余裕ができる
貯蓄によりお金がないという不安が低減されます。将来の生活に対しても気持ちに余裕が生まれます?
また。お金が増える仕組みを持っていれば、本業の会社でも執着することもなくなり、ストレスからも解放されます?
自分のやりたいことができる
お金と精神的な余裕があれば、将来的に自分がやりたい仕事や趣味に安心して取り組めます。
「貯蓄の勝ち組」になるためには
貯蓄」での勝ち組になるためには、「お金」について徹底的に「知ること」「理解すること」が基本になります。
- 出費の内容を理解する
- 無駄な出費をしない
- お金が増える仕組みつくる
出費の内容を理解する
貯蓄体質にするには、とにかく「無駄なお金を出費しない」が基本になります。貯蓄をするベースとしては、今の給料を貯めていくことが先決です。
出費(お金を使う)にも3種類に分類されます。
消費:生きるために必要な、生産性がある支出。
浪費:ただ楽しむためだけに使う、生産性がない支出。
投資:将来の自分につながる支出。自己投資、貯蓄・投資など。
その中でもこの「浪費」に対してどれだけシビアに理解しているかがポイントです。具体的には「外出先で勢いによる買い物」や「付き合いで参加する飲み会」などが挙げらます。
これらを見直すことで「貯蓄」のベースとなる「貯める」行為を意識していくのです。
無駄な出費をしない
貯蓄で勝ち組に入るためには、お金を貯めていき有意義なお金の使い方を身につけることが必要です。
収入が増えてきたからといってお金をじゃんじゃん使っては、将来的に負け組です。特に収入が多い人は生活レベルを上げてお金を使いすぎの傾向です。
独身であったり、子どもがいない夫婦からみれば「自分はまだ収入が入るから、今使っても大丈夫」という気持ちが多いと思います。
しかし最終的には浪費家計となり、定年間近になって将来の備えがないと初めてわかるようなことになりかねませんん。
お金を増やす仕組みをつくる
「お金」を単に貯めていくだけではいけません。「お金を増やす」仕組みを理解して始めていくことで「貯蓄」ができるのです。
「お金を増やす仕組み」はいろいろありますので、興味があれば実際に調べて理解できるものから始めることをお勧めします。
- 定期預金
- 株式投資(投資信託)
- FX投資
- 仮想通貨
- 金投資
- ソーシャルレンディング
- 不動産投資
単純に「利回りの高いもの」だけ選ぶと長期的にはお金が増えなかったりする場合もありますので注意が必要です。
まずは「貯蓄」を可視化できることが大事
「収入」は業種、職種、企業名などである程度は基準となる金額で可視化ができます。雑誌やインターネットでも年収別ランキングなどで掲載されているので規模感を理解しやすいと思います。
しかし「貯蓄」は可視化しにくいものです。統計上の平均的な貯蓄額はあるもの他人と勝手に比べられることもありません。
そもそも比較がされにくいので「勝ち組」「負け組」の意識が少ないのです。しかし年収以上に気にしなくてはいけないのは「貯蓄」です。
「貯蓄」を可視化(数値化)してお金の流れを把握していくことが大事です。
将来的に資産がないことを後悔し、悩まないためにも、若いうちから年収だけにこだわらずにしっかりと蓄えを増やしていくよう取り組むべきです。
この記事の感想
- 「年収」と「貯蓄」は考え方が異なる
- 大企業勤務、管理職だから「貯蓄」が多いとは限らない
- マネーリテラシーがないと「貯蓄」が効率的にできない
- 支出を知ることが大事
- 「お金を増やす仕組み」は理解できるものから始める
- 「利回り高い商品」は長期的に儲からない場合がある
- 若いうちから意識して始める
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