東京アラートが発動の要因の一つとなったのは新宿歌舞伎町の飲食店で感染者が発生したことです。
東京都内でも今月から営業再開した飲食店も多く、経済復活に期待を寄せていたところに水を差す状況になりました。
加えて飲食店でのメイン客層である中高年にアルコール離れが広がっているとされています。
酒を出さない飲食店が増えている
厚生労働省によると、40~49歳で飲酒習慣のある人は2017年に25%と、15年間で5分の4に減ったという調査結果も出ています。
酒を出さない飲食店や節酒指南の専門外来も出てきています。
ある有名焼肉店ではコースはお茶とご飯がお代わりが無制限で、酒類は出さないというこだわりようです。
純粋に食事を楽しんでもらうということを目的としています。
また酒抜きの方が会話に集中でき「飲まなくても楽しめる」と評判の上々のようです。
「健康に気を使う人」や「酔うことによるトラブルを避けたい人」という理由から多くの常連客がいるようです。
「飲まないのがカッコいい」時代になった
昔は「お酒が強い人」が宴席でも盛り上げ役として目立つ時代でした。
しかし世界の中でもアルコールの消費量が多いイメージのあるアメリカでもではあえて酒を飲まない「ソーバー・キュリアス(しらふ好き)」がトレンドになっています。
インスタグラムの関連ハッシュタグは投稿が50万件を超えるものもあり、「若者中心に『飲まないのがカッコいい』とする風潮がある」
国内でも中高年の間ではいまや「飲まないのがカッコいい」との風潮も出てきています。
芥川賞作家で飲酒歴30年の町田康さんは約4年に及ぶ禁酒経験を著書「しらふで生きる」でも語っています。
「酒がなくとも人生は面白くなる」など禁酒による気持ちの変化などが書かれており、一時期話題になりました。
テレワークにより飲む機会が激減
テレワークによる在宅勤務で飲む機会が大幅に減ったサラリーマンも多くなりました。
新橋や赤坂などで夜の街を中継するような番組を見ても、以前のような活気がありません。
アフターコロナで通常通りに解禁されたとしても、全ての飲食店の経営が元に戻るような感じではなさそうです。
お酒に対する考え方も新しい生活様式として大きく変化していくのではないかと思います。