全ての金融機関では「あなたの資産形成をお手伝いします」という名目で様々な金融商品を展開しています。しかしこれらの商品はほとんどが資産形成にはならないものばかりです。
なぜならそれらの商品には「手数料」というものが必ず存在します。この手数料こそが銀行の儲けになるのです。「一般利用者」と「銀行」が同時に儲かる仕組みはありません。
「一般利用者」は銀行を何に利用するべきかというと「お金を預ける」ことが基本になります。「定期預金」や「積立預金」になります。
しかしこれらの「定期預金」や「積立預金」は儲かりません。そこに貯まったお金からなんとかして「手数料」を得るための金融商品を開発し提案してくるのです。
銀行が売りたい商品は「手数料」が高い商品
銀行もビジネスなので当然ながら、少しでも利益を出さなければいけません。そうなると「手数料」が高い商品を売るのが自然です。
そのような商品を説明するのに豪華なカラーのパンフレットを用意し、専門スタッフを育成していきます。その代表格の商品が「投資信託」です。
特に手数料が高い「アクティブ型」と呼ばれる専門のファンドマネージャーが運用している商品を積極的に販売します。そして投資信託に対して各社が「テーマ」を設定して販売します。
最近であれば「AI」や「ロボット」などの企業に特化したファンドなど流行りのテーマを取り入れたものが多いかと思います。
しかし記載されている利回りに近いくらいの手数料での商品になっていることを注意してください。
手数料が3%の商品であれば、100万円分を購入した時点で3万円マイナスになるのです。想定利回りが5%だとしても2%分の2万円しかお金が増えません。
もしそのような商品を購入するのでれば、株価に連動したインデックス型のノーロード(手数料無料)の商品をインターネット証券で購入したほうが良いです。
「特別キャンペーン商品」は決して購入してはいけない
その中でも最初の期間の手数料を無料にする「特別キャンペーン商品」を提案してくる場合があります。
しかしこれらの無料期間商品は期間が過ぎると高くなる場合があるので、結果として手数料が割高になっている可能性が高いので注意しなくてはいけません。
それだけではなくこれらの金融商品の本当の目的は、顧客リスト化になっていることを忘れてはいけません。
一度このような金融商品を購入した場合が、新たな金融商品を出たときにアップセルとして提案し続けてくる可能性が高いです。
「特別金利の定期預金」も同じです。企業のボーナス支給時期に合わせて「短期間の間だけ通常より高い金利の定期預金」を販売してきます。
しかしこれらは顧客リストをつくるための商品で、決して「一般利用者」の資産形成にならないこと商品が多い傾向にあります。
不動産投資で融資で受けた銀行の商品を購入すべきか
不動産投資で融資を受けた銀行から「金融商品」を提案してくる場合があります。
キャッシュフローで確実に入る不動産を持っているのであれば、銀行にお金の増え具合を把握されています。
結論からすれば「購入しなくていい」と思います。
融資を受けて利息を支払っている時点で、銀行のビジネスに貢献しています。
継続してその銀行から融資を受けたいからという理由で協力したとしても融資が必ず受けることができる保証がありません。
ましてや銀行員のノルマのために協力したところで融資を受けたい場合に担当が変わっている可能性が高いです。
銀行にとって「一般利用者」は長期でお付き合いをしたいはずです。そのためにも「資産形成」というキーワードが都合の良い言葉です。
果たして金融機関が本当に「資産形成」に協力しているのかは見極めが必要です。
そのためにも商品パンフレットだけで購入しないように普段からの知識を得るなど勉強が必要になってきます。