サラリーマンであれば年収1000万円を目指して、大手企業に勤め昇給を積み重ねて達成することは目標となる基準の一つと言われています。
しかし年収1000万円を達成できている人は、サラリーマンでもわずかな人だけです。1000万円以上超える人は4%にすぎません。
年収 | 割合 |
1,000万円超~1,500万円以下 | 3.1% |
1,500万円超~2,000万円以下 | 0.7% |
2,000万円超~2,500万円以下 | 0.2% |
2,500万円超 | 0.2% |
実はこの数字は過去5年間の調査でも大きな変動はなく毎年4%前後で落ち着いています。この狭きステージに上がっていくのは並大抵の努力ではありません。
年収1000万円より貯金1000万円を目指すほうが良い理由
同じ1000万円でも貯金が1000万円あるのはどうでしょうか。1000万円も現金があるというのは、いざというときに使えるお金があるということなので非常に心強いのです。
先日、30代のかたで年収400万円の人で、貯金が1000万円あるという話を聞きました。これは実は意外と持っているという人が多いのです。
先ほど年収1000万円が4%程度の割合に対して30代でも17.5%もの方が1000万円以上の現金を持っているのです。
年代 | 割合 |
20代 | 2.9% |
30代 | 17.5% |
40代 | 28.9% |
50代 | 42.6% |
年収をあげるよりも実は難易度が高くはないのです。
1000万円あれば、一時的に退職しても生活ができますし、住宅ローンも組めるのでお金の有効性という点では非常に魅力的なのです。
いつでも1000万円が使える
年収1000万円はとても魅力的ですが全てが使えるわけではありません。
税金も抜かれて実質は800万円程度になります。
そこから普段の生活費や住居費が引かれていきます。年収が高い人であれば交際費などもかかるでしょう。
生活レベルにもよるかもしれませんが、実際に残る現金は100万円にも満たないのではないでしょうか。
年収が高い人が年間で100万円前後しか貯められないとしたら、1000万円貯めるのに10年もかかってしまいます。
しかし貯金1000万円は生活費関係なく現金として持っているのです。不足の事態にも対応できるという意味では貯金のない年収1000万円より現金を持っているほうがはるかに強いのです。
現金1000万円あれば再投資できる
現金を持っている人は「再投資」ができます。
株式投資などの金融投資を利用することもできます。
不動産投資を目指す人であれば、頭金として銀行からお金を借りることができるのです。
これは「年収が高くても貯金がない人」より圧倒的に有利なのです。
私も年収は高くありませんが、大きな買い物もせずにコツコツと貯めていた現金があったので銀行から良い条件で不動産投資の融資を引くことができました。
この「現金」を持っている人だけに融資する考え方はどの金融機関も同じです。
年収が高くても現金がない人には銀行はお金を貸すことはありません。
1000万円を使って不動産投資をできるのであれば、3〜4000万円の小規模のアパート購入して、さらに現金を増やすことも可能です。
そして時間はかかりますが返済した後には土地と建物が資産として残ります。これは現金があるからこその強みです。
年収1000万円目指すより貯金を増やして再投資
これからのお金の考え方は、勤務先の会社で年収1000万円が全て良いというわけではなくなってきます。
年収1000万円を目指す王道がサラリーマンであれば、狭き競争率の大企業に入り、さらに出世に出遅れないように日々の業務をこなしていく必要が出てきます。
その年収を得るために予算達成のプレッシャーの中で、残業も厭わないような毎日だとすれば、精神的にも体力的にも長く続かない状況になっていくかもしれません。
むしろ年収が低くても収入を複線化することにより年収を上げていくほうが利口な時代に突入しています。
自分の勤めている会社で年収を上げるよりも他の方法で収入を増やしていくことの方が賢い生き方になっていくと思います。