「民泊」が想定以上に増えていない事実

思ったより盛り上がってない「民泊」

民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されてから1年が経過した模様です。都内ではオリンピック期待もあり増え続けているのではと予想されていました。

実際に申請された民泊数は1万7000件を超えて、施行前の8倍近くに増加したと報道されています。

特に訪日外国人が多い自治体である「東京都」「大阪府」「北海道」での届け出が多く全体の6割を占めています。

しかしながら、新法が想定していた数ほど急増はしませんでした。

もっとも顧客獲得のになっていたホテルや旅館業界が反対をしていたこともあり、この「民泊新法」には様々な配慮がされていたのです。

民泊新法では最大でも年間180日の営業

伸び悩んでいるポイントの一つに、営業日数が年間で180日間までということです。

自治体によってはさらに制限された日数でかつオフシーズンしか営業できないなどの不利な条件もあります。

不動産投資であれば年間通して賃借人に提供できますが、180日間となると半減してしまいます。

回転良くしない限りは利回りが期待できないのです。空室を埋めれば長期間の収入が期待できる不動産投資と比較すると割があいません。

民泊関連のビジネスも思いのほか伸びていないように思います。

「民泊」は投資としての旨味がない

不動産投資家が2〜3年前の時点で「これからは民泊」だとこぞって動いていました。

まだ規制ができる前には、都内の中古ワンルームマンションを中心に購入する人が多かったと記憶します。

しかし実際には「民泊」できないようにマンション管理側も対応し始めるなど思うようにはいかなかったと思います。

外国人の利用が多かったのだと思いますが、到着が早朝や深夜になることも多く、部屋の中で盛り上がってしまい、住んでいる人からは迷惑だったようです。

ゴミの後始末も共有部分に放置していたりとホテルであれば少々許される行為も「民泊」の場合はNGです。

また、投資としても「物件仲介からリフォームから清掃管理まで」ワンストップサービスの業者も出てきたので手軽に始めることが可能でした。

オーナーからすれば「民泊」のために大幅なリフォームを行うことが必要になりますが、不動産投資の客付けと同じく紹介のために余計なコストがかかっていたようです。

維持するために赤字が累積しているのが「民泊」の現実なのかもしれません。

結局はリフォーム業者、管理会社だけが儲かるような構造になっていたのではないかと思います。

シェアリングエコノミーはプロが優位な世界

「民泊」は「シェアリングエコノミー」の主軸サービスとしてビジネス分野でも注目されていました。

「シェアリングエコノミー」は、物・サービス・場所などを、多くの人と共有・交換して利用する社会的な仕組みです。

自動車を個人や会社で共有するカーシェアリングなど個人間の貸し借りを仲介するさまざまなシェアリングサービスが話題になりました。

一般の方でも使っていない物や場所を提供することにより収益を得ていましたが、すべてがWIN-WINというわけではなかったようです。

特に「車」「住居」は準備にかけるコストが高く、参入するプロ(業者)とアマチュア(一般人)の差が歴然としていたのではないかと思います。

「民泊」は「おもてなし」感覚で始めているのであればまだしも、「投資」としてみた場合のリスクは大きくリターンも少なかったと思います。