5億円でサラリーマンをセミリタイヤできます

5億円でセミリタイヤできる

まだあるセミリタイヤの不動産投資セミナー

「あなたなら5億円の投資で簡単にセミリタイヤできます」

未だにこのようなセールストークでの不動産投資セミナーが存在します。現在、融資状況が厳しいなかで、このようなサラリーマン心理を煽るようなセミナーが存在していることに少し驚きがあります。

 

物件内容にもよりますが、不動産投資であれば融資額に対して管理費、税金などを差し引いて1~2%がキャッシュフローと言われています。5億円とすれば500〜1,000万円の収入が得られるような試算でしょうか。実際には臨時の修繕費なども必要になるので、すべてが使えるお金にはなりません。

 

[https://happy-apartment.com/2018/08/17/i-can-not-retire/]

 

私も本格的にアパートでの不動産投資を始めたころには、確かに巷には「3年以内にセミリタイヤ」「10億円資産形成」などのタイトルが入った書籍や、その方々の大家塾勧誘セミナーが確かに多く存在しました。

 

「中古地方RC一棟」を絞っての不動産投資スタイルが多くありましたが、ここ最近その手の書籍が皆無になったと思います。むしろ「新築ワンルームマンション」が増えてきたような印象です。

 

数億円分の「中古地方RC一棟」は金融機関の状況良ければ、首都圏で属性のある初心者のサラリーマンには容易に実現できました。契約締結がしやすいので「不動産会社」「金融機関」にとっても都合の良い投資スタイルだったかもしれません。

 

しかし今となっては一部の不動産物件は経営が行き詰まり不良債権化し、取り返しのつかない不動産投資になっている場合もあります。不動産購入に何も数億円も投資しなくてもよかった可能性が高いです

 

なぜセミリタイヤが流行ったのか

海外では優秀な人ほど「若くして豊かになり引退する」というスタイルがステータスになっていることがあります。有名な不動産投資家であるロバート・キヨサキ氏の著書「金持ち父さん 貧乏父さん」がまさにそれを説いた本であり、日本でも多くの人が憧れたのかもしれません。

 

またブラック企業で仕事が続けられない状況のなかで、逆転をねらって不動産投資による不労所得の生活を目指した場合もあります。これは精神や身体にも関わる話なので、切実な部分もあるので正しい理由の一つだと思います。

 

少し気になるのは「勝ち組」のように急に「リア充」のような生活に走ってしまうことがあります。海外旅行で5つ星ホテルに宿泊したり、ファーストクラスで移動したり、パーティしたりと人生を謳歌しはじめます。

 

一連の行動をSNSで公開をしたりする方がいますが、不動産投資の目的が「それのためなの?」と疑問に思うことがあります。個人の自由ですから行動自体は否定しません。SNSなどでライフスタイルを承認してほしい気持ちもわかります。

 

しかし、このライフスタイルを武器にビジネス(大家塾主催)をするのは、不動産投資の本質と何かズレているような気がします。

 

これからは若くしてのセミリタイヤが必要ない

 

政府がかかげる「働き方改革」は効率的に経済が活性化していくことが理想とされています。ブラック企業が問題になるなかで、さらに「ホワイト企業化」が促進されていきます。

 

残業が少なくなり(できなくなり)、有給消化も必須になり、自分の時間を持てるようになります。それに加えて副業も一般的になることで、収入の複線化が加速します。

 

安定的な収入が継続され、かつ自由な時間が増えていくなかで、わざわざ「セミリタイヤ」する必要がないのではないかと思います。「セミリタイヤ」で自由な時間とお金を手に入れて、わざわざ海外旅行にいかなくても良い時代が来ると思います。

 

セミリタイヤした専業投資家が戻ってきている

 

最近の不動産投資家のブログなどをみていると「もう一度社会に戻ります」や「物件を売却しました(優良な物件は残していると思います)」が増えてきているような気がします。

 

時代の流れなのか、セミリタイヤが思っている以上に充実せずに孤立した世界だったのかわかりませんが人生の選択肢として「完璧」ではなかったようなかと思います。

 

冒頭の「あなたなら5億円の投資で簡単にセミリタイヤできます」は、これからの時代を逆行した、むしろ「人生の回り道」をしてしまうスタイルなのかもしれません。