シェアリングエコノミーの中心サービスとして注目を浴びていた「民泊」が予想通りなのか、大幅な成長が期待できない状況になっています。
かつては、不動産投資に伸び悩んだオーナーも大手マッチングサービスであるエアビーアンドビーを使い民泊投資に参入していきました。
専門の代理業者やコンサルティング会社も出てきて、不動産投資の経験のないサラリーマンも都内の区分マンションを購入して始めることが局所的にブームになり、一部の地域では中古ワンルームマンションが高騰したのも記憶に新しいです。
今年に入ってから話題にされることも少なくなり、今朝のニュースでは鈍化がより一層鮮明になりました。
住宅宿泊事業法(民泊新法)施行から15日で半年。新法での民泊施設は1万を超え、9月までの延べ宿泊者は約70万人に達したが、民泊全体の稼働率は前年割れの月が目立ち、ホテルなどに対して存在感はまだ小さい。
仲介最大手エアビーアンドビーに載る民泊施設の6~10月の稼働率は47~56%。旅館を上回るものの前年同月比では6月を除き微減だった
引用:日本経済新聞より抜粋
やはり当初の期待ほど増えず、各自治体の規制が成長の妨げになってしまいました。新たな試みとしては、高級物件を開いたりと差別化を図り活路を見出し始めています。
今の時代、不動産投資として既存のオーナーは対象としているのでしょうか。ある調査では「所有する物件を民泊として貸し出したいと思いますか」という質問に対して、「貸し出したいと思う」不動産投資オーナーは8%に留まりました。
「貸し出したいと思わない」が77%、「どちらでもない」が15%です。不動産投資オーナーの多くは、民泊に参加することに否定的なようです。
・収益に関して
自治体によって「年間180日しか稼働できない」という制限があるので収入が安定しない
・トラブルに関して
身元が確かでない一時期なの貸し出しはトラブルが多々発生する可能性が高い
・物件のイメージに関して
一時的な貸し出しは利用状況によっては部屋の劣化が加速する可能性がある。他の居住者への影響も懸念
一時期な収入のために所有物件の価値が下がることが一番打撃が大きいのではないかと思います。各規制を避けるために闇サイトやSNSで管理している方もいるようですが、摘発されることを考えるとリスクが高いです。
不動産投資と称してシェアハウスや民泊、コインランドリー、駐車場など様々な業態が増えてき、新規投資家も続々と参加してきます。
しかし流行りで入ったときはすでに儲かる時期を逸している可能性があります。やはり長期で安定的に収入が入ってくるか見極めが改めて思います。