不動産経済研究所によると、首都圏のワンルームの発売戸数は2018年だけで実に約7800戸も販売されていると発表しています。
これは安倍政権によるアベノミクスが始まった2012年以降で最多の年になりました。
一棟アパートなどの複合住宅への融資が厳しい中で、ワンルームマンションの融資は順調に増えている証拠なのかもしれません。
都内での販売数が好調
ワンルームマンションが売れている背景の一つに「職場」と「住居」を近くにする傾向が強くなっています。
私の周囲にも山手線沿線ないし山手線内側に住んでいる人が多くなった印象があります。以前であれば「そこに住む人がいるの?」と思ってしまうようなオフィス街でも住んでいる人がいます。
ワンルームマンションに至っては都内の江東区、板橋区、練馬区に多く建設されています。
購入しているのは年収が高い人だけではない
ワンルームマンション投資のメインとなると購入者は富裕層とは限りません。
一般的なサラリーマンの方が購入しているケースも多いのです。それを後押しするのは融資をする金融機関です。
不正融資により大規模なアパート、マンションなどは頭金を多く出すことができる富裕層でしか購入できない状況にはなっていますが、ワンルームマンションは頭金が少なくても融資を出ています。
年収が1000万円も満たない方でも融資を受けることができるのです。
日銀の発表によりますと、個人による不動産投資(貸家業向け)の貸出残高は、2012年は26兆円だったのですが、2019年には30兆円に昇っていると発表しています。
同じ投資である「株式投資信託」が107兆円とされているので、非常に大きな市場になっているのです。銀行としてはこの市場に参入しない理由がないと思われます。
副業ブームが不動産投資を後押しする
そしてここ最近の副業解禁によるブームが不動産投資を後押しをしています。
不動産投資自体が企業によっては「投資」とみなされて「副業」扱いにならないケースもあります。
そうなると俄然、不動産投資をする人が増えているのが現実です。
「不動産投資はリスクがある」とネガティブな情報ばかりが先行しがちですが。理解している人はこのような状況でも確実に購入し、資産と家賃収入を増やし続けているのです。
リスク含めて自分で判断するしかないですが、業者に言われるがままに間違った投資用不動産さえ購入しなければ安定したリターンを得ることができます。
ワンルームマンションも否定的な部分もありますが、中古であればまだまだニーズがあります。
私の知り合いにも中古ワンルームマンションを4戸持っている人がいますが、ここ数年で買い増しをしており、株などでの臨時収入を繰り上げ返済して、定年までに返済完了を目指しています。
不動産投資はバブル的な盛り上がりはなくなりましたが、堅実に進めていく不動産投資は確実に裾野を広げていると思います。