新型コロナウイルスによる民泊に対する逆風がさらに強くなっています。世界の感染状況を考えれば入国制限はさらに強くなると予想されます。
不動産投資で実績をもっている人の中にも「民泊」に事業を拡張している人も多くいますが、最近SNSでも民泊に関連する発言が少なくなった印象です。
特に元手(資金)が少なく金融機関から借り入れをしてまで実施している投資家の方はかなりのリスクを持っていると思います。
特に東京都内の一等地でワンルームマンションなどを購入して民泊で開業した人は、民泊運営が難しいとして賃貸用に貸し出すとしても利回りが合わないのが大半なのではないかと思います。
5月の連休までに予約状況などが改善しないとなると投資しても資産としても厳しい選択が迫られるのではないかと思います。
Airbnbは旅行延期・取消しに対応開始
民泊事業のマッチングサイトの最大手であるAirbnb(エアビーアンドビー)は今月10日に新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ホストとゲストへの「より柔軟な予約」に対応する方針を発表しました。
具体的にはゲストの要望に応じ、例外的に予約キャンセルと返金に対応するホストをサポートを開始したのです。
- サービス上で返金を直接承認するツールを提供
- 予約促進するプロモーションを実施
- 6月1日までの新規予約まで通常適用される3%のホストサービス料を免除
- 6月1日までの間に予約した宿泊先をキャンセルの際、返金がない場合は旅行クーポンとして全額返金
ゲスト向けにキャンセルを優遇するということはビジネスの根幹を揺るがす内容です。
すでに国内のホテルでは、コロナウイルスの影響とはいえ、個人の判断でキャンセルをした際には前日であれば「100%支払い」扱いです。
宿泊料を安くしても埋まらない
住居系の不動産投資では、空室が埋まらない場合は、家賃を下げて相場に合わせることで入居を促すことができます。
しかし民泊の場合は、旅行者がいなければ宿泊料を下げても埋まりません。
同じ部屋でリピートするならまだしも、開業間もない民泊であれば打ち手がないのではと思います。
あまりにも安く設定しまうと運営コストの収支も合わなくなりますし、銀行から融資を受けて事業していれば、返済も滞ってしまいます。
民泊物件の売却が始まっている
収支が合わない民泊物件はすでに売却も始まっているとの情報もあります。
現金化を急ぐ中では不動産投資としての利回りの低い都内のワンルームマンションなどは売却するしかありません。
しかし株価も低迷している中で資金繰りが厳しい中で、現金をもって購入する人は少ないと思います。金融機関も年度末ではありますが短期間での融資は厳しい状態です。