「高輪ゲートウェイ駅」 暫定開業しました。東京の基幹路線であるJR山手線に新駅ができるのは実に49年ぶりです。新型コロナウイルスの影響で盛り上がりにはかけますが、先進的な設備としてこれから注目を集めそうです。
駅名称から、最近では看板のフォント(書体)まで様々な物議が出てきましたが、空港とも思えるような駅デザインを見ると未来の街ができるという期待が膨らみます。
新駅の誕生に伴い、2024年までに6区画に分かれた開発計画、住居用も含む4つの大きな商業ビルが誕生します。
新しい街には「就業者」「居住者」「観光客」が受け入れられます。2020年度の本格開業では1日26万人の乗降客が増える見込みと言われています。
- 30階建て新駅併設の2棟のビル
- ホテル
- 商業
- コンベンション
- カンファレンス
- ビジネス支援施設
- 駐車場
- 文化創造施設(2,000名規模のホール含む)
- タワーマンション(10万㎡規模)
山手線は資産価値のあるブランド路線
不動産業界においては、「山手線」ブランドの影響は絶大です。山手線の内側か外側かでも資産価値に大きな違いがあるので、土地価格も大幅に異なります。
また今まで土地が限られていた山手線沿線付近でもタワーマンションが建設ラッシュになり、人気の物件となっています。
さらに資産価値を上げるためには再開発が必要です。すでに飽和状態かと思われていた渋谷駅も再開発が進んでいます。毎年のように高層のオフィスビルが連続して開業していきます。数年後の渋谷は全くことなる景色になるでしょう。
副都心である「新宿」「池袋」も再開発の計画として新たなオフィスビルやホテルが建設されていく予定です。
次に注目される駅は「五反田」
五反田駅周辺は歓楽街のイメージが強く治安も良くないイメージでした。世間的には目黒と大崎に挟まれた目立たない駅の印象です。
しかしここ最近はIT系のベンチャー企業などスタートアップの聖地になりつつあります。集まるようになりました。以前であれば渋谷や恵比寿でスタートアップすることがステータスでしたが、家賃が高騰し続けるのが難点でした。
しかし五反田は交通の利便性もありながら、安定したオフィスの賃料相場になっているため、ベンチャー企業からも支持されています。また企業が増えるのと同時に飲食環境も充実しており、人が増加していく流れができていました。
五反田の老朽化したビルの再開発が必須
しかし長らく発展しなかったエリアでもあることから、オフィスビルやマンションなどの老朽化が問題視されていました。
「五反田地域街づくり協議会」と「品川区防災まちづくり事業部」が合同となり、五反田駅周辺を「にぎわいゾーン」として再開発すること決定したのです。
その一環として実施・検討されているのが、五反田の顔とも言える「ゆうぽうと」と「TOC(東京卸売センター)ビル」の建て替え計画です。
「ゆうぽうと」再開発に注目
引用:Impress Watch
「ゆうぽうと」は日本郵政株式会社が土地・建物を保有していた複合施設でした。日本郵便グループのホテルや結婚式場、会議室、トレーニングジムなどが入っていた複合施設です。
2015年9月に閉館し、2018年6月に解体工事が完了。オーナーの日本郵政不動産が計画している大規模複合開発「五反田計画(仮称)」は、自社開発の第一号案件として生まれ変わります。
併設のゆうぽうとホールでは、大晦日のテレビ番組である「年忘れ にっぽんの歌」や「全国童謡歌唱コンクールグランプリ大会」など、各種の音楽イベントやコンサートが催されてました。海外のアーティストも好んで公演をしていました。
また楽屋の数や舞台の使い勝手の良さから、年間約150回のバレエ公演が行われていたことも有名なホールです。
計画案では、1フロア約1,000坪の巨大なオフィスが誕生します。ビジネスからエンターテインメントまで幅広い利用を想定した多目的ホールや飲食中心の商業施設、シェアオフィスなどが入る予定で、竣工するのは2023年春頃の予定です。
コロナ不況で「国内回帰」が加速する
新型コロナウイルスにより経済不況は避けられません。リーマンショックと異なり「ヒト、モノ」の流れが止まります。そうなると「内需拡大」「国内回帰」の路線が強化されます。
日本国内が発展するように資金を海外に使うのではなく国内への投資にシフトすることが予想されます。今後、山手線の再開発は必須の状況になると思われます。
国内の不動産価値が上がることは経済の再浮上には必要なことです。今回の不況をじっと耐えて待つのではなくピンチをチャンスと考えて動いていく必要があると思います。