コロナ禍での経済が不安定の中で不動産投資への意識が高まっています。
リーマンショックによる不況時に投資用のアパートやマンションを購入することができた人は、現在も不動産投資で安定した経営をされていると言われています。
その際に必要だったのは「現金」でした。不況時で不動産価格が不安定なタイミングで集中して資金を投入することで、資産性の高い利回りのある物件を購入できたのです。
1億円以上の物件提案が増えている
いくつかの不動産会社や不動産検索サイトに希望する物件情報を登録しています。
区分マンション、新築アパートから中古の一棟マンションまで幅広い領域での不動産物件の提案を受けています。
ここ最近多いと感じるのは一棟モノの物件です。特に1億円以上のアパート、マンションが増えている印象です。
コロナ禍で資産整理で手放す人が多いのか、区分マンションよりも一棟モノの大型物件が目立ちます。
- 価格が1億円~
- 鉄骨造またはRC
- ファミリー物件
- 東京通勤圏エリア
- 貸出状況は7~8割入居
利回りこそ高くないですが、数年前であれば初心者でも属性のよいサラリーマンであれば購入できた物件です。
この手の物件を短期間の間で数棟購入してキャッシュフローを1,000万円近くまで伸ばすことができた内容です。
また最近の特徴としては「テナントあり」とした物件も出てきています。下層階に事務所や店舗利用ができるといった条件です。
テナント物件は一度入ってもらえると法人が長期契約が期待できますが、コロナ禍では経営が不安定なところもあり判断が迷うところでもあります。
実際に購入できるのは超高属性のみ
それでは実際に購入できるのはどんな人なのでしょうか。高額の不動産物件なので銀行などの金融機関からの融資が必要です。
「どのような銀行から融資を受けて購入できるのか」と興味本位で不動産会社に確認をしてみました。
不動産会社が懇意にしている金融機関で借入できる条件は下記ような属性の回答でした。
- 年収2,000万円 金融資産2,000万円
- 年収1,200万円 金融資産5,000万円
これは一般的なサラリーマンからすれば相当高いハードルです。年収2000万円といえば国税庁が公表している「平成 26 年分民間給与実態統計調査」によると、わずか0.4%です。
サラリーマン属性で言えば、外資系金融のほか、コンサルティングファームで働く人、経営幹部などのエグゼクティブ層になります。
年収1200万円はまだ近づける人もいるかもしれませんが、金融資産が5,000万円というのは現役サラリーマンの貯金だけでは難しい金額です。
株式投資などで増やすことができたなど資産運用に長けていないと達成できない金額だと思います。
実際に1億円以上の不動産投資物件を購入できるのは本当に限られた「超高属性」の方だけのようです。
1億円の投資用物件を購入する必要があるのか
一般的なサラリーマンが投資用不動産を購入する以前に「超高属性」になるほうが難しい条件です。
ここまでくると1億円の投資用物件を購入する必要があるのかということです。
1億円の投資用物件を購入する際の頭金(現金)をどれだけ入れるかにもよりますが、キャッシュフローはそこまで大きくありません。
また1億円の投資用物件は、購入できるのも超高属性となれば売買の流動性が高くありません。
賃貸経営が難しくなったとしてすぐに売却できるとは限りませんので、長期保有前提になることで問題ないかという視点でも検討するべきです。
数年前に盛んに売買された物件が不況でお値打ち価格になったとしても、本当に購入することに値するのかは吟味すべき内容だと思います。