コロナ禍で影響が大きいのは飲食店などの企業だけではありません。あまり報道がされていませんが、大学生の生活は一変しています。
地方から今年上京して入学する学生からすれば、憧れの東京の大学でのキャンパスライフをイメージしていたかもしれませんが未だに実現の目処がたっていません。
すでに4月の段階で多くの大学でオンライン授業を開始しました。前期までの応急処置かと思われましたが、後期に掛けても継続する大学も増えています。
目次
なぜ大学への通学できないのか
同じ教育ということであれば、小中高の学校は三密をさけながらも通学による対面授業ができています。
なぜ大学は通学ができないのでしょうか。それは「大学ほど感染リスクの高い場所はない」からです。
対しては様々な条件から従来の授業スタイルができない状況になっています。
- 大学キャンパスが密になりやすい
- 長距離での通学の生徒がいる
- 授業外の活動にリスクがある
1.大学キャンパスが密になりやすい
都内、地方問わずに数百人、数千人以上の学生がキャンパスに通学します。
授業ともなれば100人以上が一斉に「密」な状態で大教室に集まります。そして授業ごとにキャンパス内で頻繁に大移動が起こり大勢とすれ違う環境になります。
広大なキャンパスすべてに感染予防対策ができないのが現状ではないかと思います。
2.長距離での通学の生徒がいる
数千人規模の大学において広範囲のエリアから長い時間をかけて通学する生徒が多くいます。
生徒の中では数時間かけて越境して通学することも考えられますので、その点でもリスクが感染拡大のリスクが高まります。
3.授業外の活動にリスクがある
大学が一番クラスター化しやすい原因として授業外の活動です。クラブやサークル活動、学園祭のイベントなどになると大学も詳細に管理ができません。
大学側も注意喚起はすることはできても完全な感染対策の徹底などは現実的に不可能です。
また大学生ともなれば飲み会も盛んに行われます。クラスターの原因となるような三密状態での飲み会になるリスクも高くなります。
そうなれば学生同士のつながりからキャンパスなど通じて一気に感染拡大になりかねません。
すでに学生街が厳しい状態になっている
テレビなどでも度々取り上げられましたが、大規模な学生数のある有名大学周辺の商店街は人も少なく、経営が厳しい状況になっています。
学生が多くの時間を過ごすであろうキャンパスと周辺の学生街は、様変わりをしています。
卒業生などが資金集めを積極的に行っている学生街もあるようです。しかし通学できない状況が長期化すると継続も難しいのかもしれません。
今後の大学はオンライン授業との併用
新型コロナウイルス感染により大学は通学するものであるという常識を変えてしまいました。オンライン授業でも単位がとれる時代となっています。
すでの大規模授業はオンライン授業を希望している大学生も増えてきているようです。ゼミなどの少人数でディスカッション形式ものは対面にするなどの併用する学校が増えてきそうです。
そうなれば学生街と呼ばれたエリアも今までのような人の出入りがなくなります。
学生専用アパートにも影響がでてくる
学生街の近くには学生専用アパートやマンションが多く立ち並びます。
特に数十年もキャンパスを移動していない大学などは安定的な入居者需要があります。
学生街のエリアで不動産を所有しているオーナーは安定的な収益が受けれるとして学生専用アパートやマンションを建てます。
しかし今後は地方から一人暮らしをして学校に通うということが減っていくかもしれません。そうなれば学生専用アパートにも影響が出てきます。
仕事はテレワーク、大学はオンライン授業ということで生活様式に変化が今後も加速していきます。
今まで入居者が安定的だったエリアでも、変化に対応できるかが不動産賃貸経営においては重要な考え方になってきます。