有名コンパクトホテル「ファーストキャビン」が破産

ファーストキャビンが破産

ホテル業界に衝撃的なニュースが入りました。カプセルホテルの進化系として人気を博した「ファーストキャビン」が破産を申請したということです。

 

すでに従業員とアルバイト合わせて約400人が、4月24日付けで解雇されたということです。

 

従来カプセルホテルといえば2段式のホテルでしたが、ファーストキャビンは完全な個室タイプの仕様にし間接照明などを活かしたラグジュアリーのデザインで価格も安いため、リピーター客も多いコンパクトホテルでした。

ファーストキャビンが破産

(株)ファーストキャビン(TSR企業コード:298123460、法人番号:1010001101241、千代田区紀尾井町3-6、2006(平成18)年7月7日、資本金11億9500万円、岸田登社長)と関連4社は4月24日、東京地裁に破産を申請した。同日中には破産開始決定を受ける見通し。ファーストキャビンの負債総額は11億3082万円(2019年3月期決算時点)。

 

コロナ禍の影響を受けてしまったホテル

「ファーストキャビン」は名前の通り「飛行機」がコンセプトテーマになっているホテルでした。

 

「ファーストクラス」「ビジネスクラス」という2クラスの設定があり、直立できるスペースとデスクも完備されていたのでカプセルホテルではない新しい宿泊業態として注目をされていました。

 

睡眠するだけであれば快適にすごせる空間に対して、価格も5000円程度で滞在できるところ「ファーストキャビン」のマーケティング戦略が上手くいっていたのだと思います。

 

しかしここ数年で競合とされるビジネスホテルの競争は激化し料金が大幅に下落、価格でも遜色がなくなってきたことも大きな要因です。

 

同様のサービスを提供する競合他社が増えてきたところで、今回の新型コロナ騒動が起きたことが東京オリンピック需要も期待できなくなり、業績悪化につながったのでしょう。

供給過多なホテル業界はさらに廃業が増えるのか

新型コロナウイルスを原因としたホテル廃業や倒産というニュースが今後も増えていきそうな気配がします。

 

コロナショックで資金繰りが悪くなって倒産という短絡的な考えだけではなく、ホテルラッシュや民泊参入など供給過多になってきた影響もあると思います。

 

オリンピックやインバウンド需要でこの機会に遅れまいと急ぎ建てていたホテルが多かったのではないかと思います。

 

競合が多いと必然的に価格競争に対応しなくてはいけなくなり、資金繰りも安定しない状況が多かったのではないかと予想します。

 

結局、競合ホテルとの差別化もなく資金力のないホテルが廃業せざる負えなかったのではないかと思います。

ホテル業界の今後はどうなるのか

ホテルは同じ不動産を扱う投資としては、住居系の不動産投資と比較しても利回りもよくキャッシュフローも伸ばすこともできるビジネスモデルだと思います。

 

しかしこれは立地もさることながら人気があるということが前提になります。人気があるからリピーター客がつきビジネスとしての安定性が作られていくのです。「安かろう悪かろう」だけでは厳しい業界だと思います。

 

新規参入で「高級路線」「低価格」の二極化だけでは厳しく、「資金力」「伝統」「経験」など総合的な力がなければ成立しない業界だと思います。

 

ましてや「民泊」などは素人が簡単にできるものでもなく、専門のコンサルティングを介して進めたとしても長期で成り立つビジネスではないのだと改めて思います。

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