不動産投資でキャッシュフローが1千万円超えるとサラリーマンより年収があるので、早期退職してもいいかなと考えがちです。
しかし実際には手取り1千万円では足りないことに気が付きます。税金や保険、年金などの支払いがサラリーマンとは異なり重くのしかかります。
また家族構成によっては広めの家に住むための「家賃やローン」、子どもの進学のための「教育費」など、現時点では想定していなかったお金がかかるのです。
キャッシュフローが1千万円程度であれば、それほど贅沢できずに意外と質素な生活しかできないのが現実です。
コロナ禍で不動産物件を買い続けるリスク
サラリーマンを退職した人がさらなる収入を増やすために、まず考えるのは「投資用不動産」を買い続けることです。
1000万円までキャッシュフローを増やすことができたのであれば、実績もあり金融機関からの融資を交渉しやすいと考えます。
またコロナ禍により不動産価格も値下げ傾向とみているのであれば、この機会に投資用不動産として中古アパートやマンションを増やしていけるのではという希望も出てきます。
しかし不動産物件を増やすということは、借入金を増やすということとなり返済リスクが高くなります。
さらにサラリーマンの収入もなく不動産投資のみであれば、収入源に対する不安も出てきます。
物件を買えてラッキーと思わない
コロナ禍では投資用不動産である中古アパートや中古マンションを買えたとしても「ラッキー」と思わないことです。
特に経済が活発でないときは、金融機関も中小企業への融資条件が厳しくなるので、不動産投資のような安定的な融資対象があれば、できるだけ「多く貸したい」と思っています。
実際にある地方銀行では、物件や属性さえ間違いなければ、1~2億円までは貸し出しできるというところも出てきています。
不動産投資をしていると物件以上に融資条件を気にする人がいます。
しかしすでにサラリーマンを引退した人が追加で1~2億円も借りることはリスクが高いのです。
不動産会社は売れてラッキーと思っている
また不動産会社も「不動産物件」が流通することがビジネスの基本です。
販売する内容も購入しても問題のない「良い物件」ばかりではなく、融資条件に当てはまる物件を提案する場合もあります。
中には元々評価がでない「売れ残り物件」で値下げしたものを提案してくる場合もあります。
不動産投資の経験も浅く知識も乏しい人であれば思わず売買契約をしかねません。
その際は「買ったほうがラッキー」ではなく、不動産会社からすれば「売れたことがラッキー」と考えています。
本当に必要な物件か考える
サラリーマンを早期退職した不動産投資家は、追加で投資用不動産を購入を考えた場合は「本当に必要な物件」なのかを考える必要があります。
数千万円の融資をしても年間のキャッシュフローが100万円も満たないのであれば、別の収入源を考えるほうが得策でリスクも最小限に抑えることができます。
最近の不動産投資を始めた方の多くは、不動産投資一本で暮らしていけるとは思っていません。
先を見越しているのであれば、リスク分散として他の収入源を探し始めています。
これからの時代は不動産投資の収入減を不動産投資で埋めるようなことは避けるべきだと思います。