月100万円のキャッシュフローでのサラリーマン引退はリスクでしかない

月100万円のキャッシュフローでのサラリーマン引退はリスクでしかない

月100万円のキャッシュフローがあれば、年収1200万円なので余裕をもって暮らしていけると思ってしまいます。

 

年収1200万円となれば、サラリーマンの給与分布図からみれば3~4%の部類に入る高所得者です。

 

会社員の給与より多いと考えれば、素直に良い生活ができるのではないかと考えます。

 

しかし不動産投資だけで月100万円はリスクがあるのです。

年収1200万円得るには6億円の投資が必要

サラリーマンが副業がてらに不動産投資でキャッシュフロー100万円を達成するにはいろいろな方法があります。

 

新築系であるワンルームマンションでは到底不可能ですが、中古マンションやアパート、築古戸建を駆使すれば可能な範囲です。

 

多くのサラリーマンを引退した人は、中古メインで不動産収入を増やし続けています。

 

しかし達成するために「どれくらいの規模(価格)」で「どれくらいの時間(期間)」で購入したかによって、リスクが出てきます。

 

規模に関しては利回りから見る「家賃収入」からある程度判断ができます。運営費となる部分を引いていけばキャッシュフローが試算できます。

賃貸経営でかかる主な経費
  • 管理費
  • 清掃費
  • ローン返済費
  • 税金(固定資産税)
  • 光熱費
  • 広告費(空室に伴う募集経費)

1億円で年間500万円もキャッシュフローが出る物件を購入できれば、すぐに達成できそうです。

 

しかし年間500万円を達成する物件ともなれば「空室がある」「リフォームが必要」などの難あり物件で、本業のあるサラリーマンには難しい条件です。

 

本業に影響しない範囲でサラリーマンができる不動産投資の場合は、よくても年間200万円前後キャッシュフローではないでしょうか。

 

そうなると年収1200万円得るには、同じような物件を最低でも6棟購入しないと成り立ちません。

 

合計で6億円の投資になります。サラリーマンの融資上限金額を遥かに超えた金額になるため現実的ではありません。

短期間で達成した月100万円は危険

また規模に加えて危険なのは、短期間でこの規模の収益不動産を購入できたサラリーマンです。

 

「数年で数億円の中古一棟マンションを購入しました」といった話に感化されるかもしれませんが、返済能力が伴っていない購入になっている可能性があります。

 

さらにフルローンを積み重ねて、中古の一棟マンションを買いつづけたとなると現金が入っていない不動産なので、マイナス評価になっています。

 

不動産投資でいきなり中古一棟マンションを購入できたサラリーマンは「5年以内に引退する」と具体的な目標を決めて走りがちです。

 

不動産投資は「短期間」で達成するものではなく「長期的」に運用するものと考えるべきです。

 

10年後、20年後も安定した物件を購入して維持できているかが重要なポイントになってきます。

現金で購入しつづけた不動産は強い

同じキャッシュフロー1200万円でも、現金で買い続けてローン返済のない場合は、リスクが変わってきます。

 

現金で購入できるものなので、築古戸建か地方の中古区分マンションなどが挙げられます。

 

リフォーム費用や維持管理の費用はかかるというデメリット がありますが、数量を積み重ねていけば達成できる領域です。

そもそもサラリーマン引退をゴールにしない

年収1200万円でサラリーマン引退する目標を持つことは間違いではないですが、最終ゴールではなく通過点とみるほうが良いと思います。

 

今の時代、不動産投資一本で生活するほうがリスクが高いです。常に他の収入減を持つことや専門的なスキルを持ってすぐに仕事に入ることができるほうが望ましいです。

 

最近では「不動産投資でサラリーマンを引退した」的な本も少なくなってきていることから、不動産投資自体の考え方も変化が出てきていると思います。