最近、ある不動産投資会社からの提案が増えてきています。中古アパートを中心に展開している会社からは、非公開物件と称して連続て提案のメールが送られるようになりました。
融資関連が厳しい状況は変わりませんが、見ている限りでは一時期の高値での物件ばかりのような状況ではなくなったような印象です。
利回りこそは高くないですが、数年前では物件所在地を聞いても良く知らない場所の不動産物件が多かったですが、最近の提案されている物件は都内で有名駅近くのものでした。
将来的にも資産価値が継続しそうな感じなので、今から不動産投資を始めることができる人であれば、良いのではないでしょうか。
コロナ不況での投資意欲は高い
コロナ不況下でインターネット証券で新規口座を開設する個人が増えているというのです。楽天証券では2月の開設数が初めて10万を超え、3月は2月比で3割程度増えそうな勢いです。
初心者が現在の株安を「投資を始める好機」と考えてる人が多いようです。不況時だからこそ投資を始めることは重要な考え方です。無理のない範囲であれば積極的に投資に参加することは良い経験になると思います。
株式投資は先ほどのインターネット証券やロボアドバイザーによるアプリなど少額でも手軽に始められる環境が整っています。
同じ投資分野である不動産投資はどうでしょうか。こちらもチャレンジできるのであれば不況時で物件価格が落ち着いているので、積極的に取り組んでも良いと思います。ただし出来る人には条件があります。
コロナ不況でも「不動産投資」ができる条件とは
不動産投資としての物件もあり、金融機関も以前ほどのバブル融資はない状態ですが、まっとうな不動産物件で堅実な収支が見込めるのであれば、貸し出しをしてくれる環境でもあります。
しかし借り入れるには借りる側の条件があります。少なくともこれらの条件を満たせるのであれば、融資先としては承認してくれる可能性が高くなります。
- 現金を持っている
- すでに投資用不動産を持っている
- 国内住居系以外の不動産投資をしていない
1.現金を持っている
数年前のサラリーマンによる不動産投資ブームの最中では「東証一部上場企業に勤めている」や「外資系企業」「医者」、「士業(弁護士、公認会計士など)」などの属性だけの判断で融資承認が出る時代がありました。
私の周囲でも「有名企業に勤めているなら不動産投資をしないと損」と言わんばかりの意見をよく聞きました。しかし今はそれだけでは難しいです。
信用できる会社に勤めているのに加えて堅実性を求められるのです。その一つの指標が現金を持っていることです。わかりやすく言えば金融資産があることです。
物件の種類にもよりますが、一棟アパートを購入するには「2千万円」以上の金融資産がないと融資の交渉テーブルには載らないと言われています。
2.すでに投資用不動産を持っている
現金を持っているのに加えて有利なのは、すでに不動産投資物件を持っている人です。初心者には厳しい条件ではありますが、やはり実績があり担保としての不動産をすでに持っている人は条件的に評価されます。
ただし、投資用不動産を持っているから何でも良いというわけではありません。やはり収支上、キャッシュフローも出て黒字であることが前提です。
新築ワンルームマンションを2~3戸持っているからと言って、月々の収支が数万円では評価されません。貸し出すほうも不動産事業の評価を付けにくい内容です。
3.国内住居系以外の不動産投資をしていない
コロナ不況として象徴的なのは、外出を伴うビジネスが軒並みが厳しくなっていることです。特に「観光業」「飲食業」「小売」への影響は先が見えません。
1~2ヶ月で正常化するとは思えないような状況です。これらの業界には外になるので不動産と密接にかかわります。これらの事業の不動産投資を行っている人はマイナス評価になる可能性が高いです。
- 民泊
- ホテル業
- テナント業(飲食、小売)
- 駐車場
- 貸し会議室
- 海外不動産
いずれの投資用不動産は、初心者がいきなりできるものではありません。日本国内での住居系であるアパート、マンション、戸建てなどで実績のある方が次のステップとして取り組んでいる場合が多いです。
今すぐに退去してキャッシュフローが悪くなるとは言いきれませんが、長期的にはマイナス評価になる可能性がある領域です。
事業を停止して売却するという選択肢も出てくるかと思いますが、すぐに売ることもできないのも不動産投資のデメリットの一つです。
ましてや住居系でない不動産の場合は購入できる人も限られてくるので損切をしないといけない状況になるのではないかと予想されます。