不動産投資は基本的には建物を所有することが前提になります。
アパートやマンションを一棟まるごと持つパターンと建物の一部を持つ区分所有と二つに分けることができます。
特に区分所有はワンルームマンション投資と呼ばれています。
比較的、最初のコストを抑えて不動産投資を始めることもできるので人気があります。
そしてこの区分所有も「居住用」と「事業用」と分けることができます。
特に最近では事業用の区分所有は「区分所有オフィス」と言われており注目されています。
目次
人気の区分所有オフィスとは
オフィスビルは住居系の次に始めたい不動産投資家の方も多くいらっしゃいます。
ただし一棟になると少なくても数億円以上からの規模になるため個人で購入できる人はほとんどいません。
そこで建物の一部(ワンフロア)を購入するという不動産投資が一般ユーザーにも参加しやすい環境が整ってきました。
オフィス区分所有は住居用区分所有とは違ったメリットがあります。
区分所有オフィスのメリットとは
安定的な収入が見込める
オフィス専門ということで会社が契約をするので、個人の住居用とは異なり長期間での契約が期待できます。
長期間の契約により空室リスクが少なくなるといった点では、安定した家賃収入が確保できます。
返済に関しての計画も立てやすくなります。また敷金(補償金)も数ヶ月分と多いのも特徴的です。
管理体制が確立している
オフィスビルなど規模が大きいものはしっかりとした管理体制になっています。
専門の管理会社が常駐している場合も多いので、管理上のトラブルや警備体制なども整っています。
コストもかかる部分ではありますが、長期的に見れば住居用と比べて安心安全な体制とも言えます。
都心物件であれば人口減の影響が少ない
都心であれば、住民は郊外に転居するなどして住民自体は減少していく可能性がありますが、オフィスビルの場合は人口減に影響はなく、働く人は増えていく一方です。
従来の副都心と呼ばれた「池袋」「新宿」「渋谷」といった大規模なターミナル駅だけがオフィス街ではありません。
地下鉄の乗り換え駅はもちろんのこと、山手線の外側の私鉄沿線上でも直結ないし駅近くでのオフィスビルが建設ラッシュ状態です。
物件の価値が下がりにくい
オフィスビルは駅近くの土地にある場合は土地が値下がりすることはなく、むしろ上昇していく場合が多いです。
建物付きの土地は、通常の木造住宅や木造アパートであれば建物の価値が落ちていきます。
最終的には土地値物件としての価格になり、建物評価がほとんどなくなります。
しかし都心のビルオフィスであれば構造も耐震性能もある建築基準が厳しいものばかりなので、建物価値はそれほど下落はしません。
区分所有オフィスのデメリットとは
物件数が少ない
住居用の不動産投資と違って圧倒的に物件数が少ないです。
インターネット上での不動産サイトで探すより、オフィスの専門業者に登録して条件に合うものを紹介してもらうほうが確実です。
個人の融資が受けにくい
金融機関からすれば同じ不動産投資でも「住居用」と「オフィス用」では評価が異なります。
また「オフィス区分所有」といっても価格が高いので、銀行が受けるのにも融資が足りない場合もあるので、資金力がなければ購入できません。
入居が決まりにくい
入居が決まれば安定した収入が期待ができますが、住居用とは空室を埋めるには時間がかかります。
インターネット上での募集をするわけにもいかず、専門業者に委託するしかありません。
オフィスビルの設備が古く、オフィスビルの新築が多い環境であれば中々決まりにくい状況に陥ります。
借入の返済リスクが高い
ワンフロアを所有していて入居できる企業が1社で設定していると、稼働率が0%か100%のどちらかになります。
また面積が大きい場合、家賃も高く設定されているので、家賃収入が入らないと返済できないリスクが高くなります。
とてもじゃないですが本業などの会社の収入の持ち出しだけでは賄えなくなります。
これからも人気が増えていく「区分所有オフィス」
オフィス物件投資と言えば、プロの会社が一棟もの作るというイメージが強かったと思います。
実際に投資できるのは資金力のある投資家だけのものと思われがちです。
「区分所有オフィス」というサービスが出て来たことにより、一般のサラリーマン不動産投資家にも購入できるチャンスができました。
融資面など条件が高いものではありますが、購入できなくわけではありません。
それでも資金面で難しいと思うのであれば「不動産投資型クラウドファンディング」という方法で不動産投資に参加することができます。