「違反」残業が300万人、確実に残業を減らす8選

残業するサラリーマン

働き方改革を推進する中で「長時間労働」は大きな課題になっていました。特に「残業」に対する考え方は早期に改善するべき項目の一つでした。

 

日本特有の「サービス残業」の慣習があり、遅くまで仕事をすることが美徳とされ、早く帰ることが「昇給」「昇格」にも影響するなどの考え方が以前残っています。

 

まずは残業を改善すべく政府は大企業を中心に月80時間を超える場合は罰則を設けることにしたのですが、実態としては根本的な改善まではいっていないようです。

 

「違反」残業は300万人を超える

大企業の残業に罰則付き上限が導入された2019年4月以降も月80時間超の残業をしている人が推計で約300万人に上ることが総務省の調査で分かった。労務管理の徹底でサービス残業があぶり出され、部下の仕事量が減ったしわ寄せで管理職の残業が高止まりしている。今後は画一的に残業を減らすのではなく、生産性の向上で収益を高め、働き手にも還元していく改革が重要になりそうだ。

引用:日本経済新聞

 

「罰則付き時間外労働の上限規制」は「労働基準法」が制定された1947年以来初めてのことです。

 

業務の上限時間を「年720時間以内」「単月100時間未満」「複数月平均80時間以内」と定め、これを超えることを法律で禁じることにしたのです。

 

違反した場合には、「半年以下の懲役」もしくは「30万円以下の罰金」が科せられるのですが、実際には300万人も「違法」残業がいたということになると抑止力にはなっていないということになります。  

 

残業を減らすことはできる

残業は自分の意思と計画性を持っていれば、必ず減らすことができます。周囲を気にしてサービス残業をしてしまうのは、生産性もないし自分のプライベートの時間を潰していることになります。

確実に残業を減らす8選
  • 残業は人生を無駄にしている
  • 仕事全体を俯瞰する
  • To Doリストは絶対に作る
  • 会議時間は最長でも30分で行う
  • 単純作業または時間がかかる作業は外注する
  • 1日を5ブロックで考える
  • 面倒な仕事は先に手をつける
  • 一人の時間を作る

残業は人生を無駄にしていることを知る

時間を無駄にしていることをまずは理解するべきです。惰性で仕事をするほど生産性のないものはありません。時間に対してシビアになることは必須です。

 

仕事全体を俯瞰する

だらだらと残業する人が多い傾向の一つして全体を俯瞰して見ていない場合があります。来た仕事を順番にこなしていけば終わるはずがありません。

 

「今日する仕事がどれくらいなのか」「今週する仕事はどれくらいなのか」具体的な期限を切って全体像を把握することが大事です。

 

To Doリストは絶対に作る

当然ですがTo Doリストは作っておくと効率的です。頭の中でイメージはついていても忘れる場合があります。実際にどれくらいの仕事になるのか可視化することが基本となります。

 

To Doリストを作ること自体は面倒であればメールで管理することをお勧めします。フォルダごとに「今日やること」「1時間以内にやること」など振り分けていけば良いのです。

 

フォルダからメールが削除ないし別フォルダに格納された時点でタスクが終了したと分かるからです。

 

会議時間は最長でも30分で行う

残業になる傾向の会社で多いのは会議数が多すぎることです。スケジュール表に連続会議という会社も多いのではないでしょうか。

 

会議の移動時間などを考えると1時間ごとに詰めた状態で行うのは非効率です。メールだけでも意思確認や決定事項はできる会議があります。

 

最近であればSlackなどのメッセンジャーツールを導入している会社あれば、参加者も意識しなければいけませんが、やりとりだけで会議と同じ成果を出すことも可能です。

 

単純作業または時間がかかる作業は外注する

メールの返信、Excelの集計などのルーティンとなっている単純作業は全部実施する必要がありません。営業事務で対応しているスタッフがいればお願いして効率的に運用することを考えるべきです。

 

空いた時間をインプットする時間や企画業務などに時間を充てることで生産性を上げていきます。

 

1日を5ブロックで考える

通常であれば「午前」「午後」で業務を行なっていると思いますが、細分化して実施する業務を考えるのも一つの方法です。学校の授業の時間割のような感覚です。

9時〜10時 事務作業
10時〜12時 各種MTG
12時〜13時 お昼休み
13時〜15時 アウトプット作業(1)
15時〜17時 アウトプット作業(2)
17時〜18時 事務作業

 

面倒な仕事は先に手をつける

面倒で時間がかかる仕事は後回しにしがちです。最終的に勤務終了間際から始めて残業に突入するパターンが多いのではないかと思います。

 

実際には先に手をつけたほうが途中で止まるようなことがあっても結果効率的になる場合が多いです。

 

一人の時間を作る

集中する時間ということですが、自席にいると周囲の人にいると声を掛けられてしまって思うように仕事ができないことも多いのではないでしょうか。

 

フリーアドレスを行なっている会社であれば、業務とは関係のないフロアで仕事をするのも良いかと思います。

 

食堂がある会社であれば、ランチタイム以外の時間で清掃時間などになっているのであれば、その時間を利用するなど一人で作業できる場所を数カ所確保していると良いと思います。

 

働き方改革ではなく「意識改革」が必要

法整備など形式上では「働き方改革」を推進しているかのようにも見えますが、実際には当事者の意識によるものが大きいと思います。

 

残業時間が消灯されて会社を強制的に出ることになったとしても、実際には会社の外のカフェやファミレスで仕事をしている人も多くいると聞きます。

 

根本的には「残業はしない」「早く帰ることは優秀な証拠」という意識を持って仕事をしないと、周囲を気にした仕事で生産性もなく結果も伴いません。

 

今必要なのは「意識改革」です。個々に労働条件のルールを理解した上で、効率的に仕事をすることが一番大事だと思います。