年度末に差し掛かり、新年度に向けての社内人事などが活発になる時期になってきたのではないでしょうか。
また同時に職場を変えたいと思っている人も多い時期でもあるので「転職」という活動も増えてきていると思います。
新卒の3年以内転職率は3割を超えており、人生の中で2度、3度の転職は不思議ではありません。何を理由に転職をしているのでしょうか。
目次
転職での一番の理由は「ほかにやりたい仕事がある」
大手転職サービス「doda」が発表した2018年度ランキングは以下のようになっています。
順位 | 転職理由 |
---|---|
1位 | ほかにやりたい仕事がある |
2位 | 会社の将来性が不安 |
3位 | 給与に不満がある |
4位 | 残業が多い/休日が少ない |
5位 | 専門知識・技術を習得したい |
6位 | 幅広い経験・知識を積みたい |
7位 | U・Iターンしたい |
8位 | 土日祝日に休みたい |
9位 | 市場価値を上げたい |
10位 | 会社の評価方法に不満がある |
引用:doda
「やりたい仕事がある」を求めることが上位には来ていますが、ランキングの詳細には「給与などの待遇」や「働く時間・休暇に関する不満」を転職理由に挙げる傾向が年々強まっているようです。
転職で年収が上がらない人が6割という現実
転職して年収が上がった人、現状と変わらなかった人、下がった人の割合が厚生労働省が毎年発表している資料があります。
その中の「転職入職者の賃金変動状況(平成30年)」の結果は下記になっています。
年収が上がった人:40%
年収が変わらない人:30%
年収が下がった人:30%
年収が上がった人は4割にとどまります。下がった人は3割とした場合は、今の職場環境を変えたい一心での転職かと予想できますが、変わらないと回答した人は「転職する理由がない」に等しいのではないかと思われます。
それでも転職することによって人生の「キャリアアップ」を考えていることには違いありませんので、より確実に転職の成功率を上げていくしかありません。
年収があがる「転職先」の4つポイント
転職は全ては上手くいくとは限りません。ここ最近の知り合いの動きを見ていると大手企業やベンチャーに転職をしても1年も経たずに会社を変える人が増えています。
転職をは会社のネームバリューだけでよくありません。もし自分が大手企業に現在勤めているのであれば、給与の実態も理解できると思います。
特に「転職後に給与が上げたい」と思うのであればポイントを絞って選択しないといけません。
- 成長が見込まれる業界・会社を選ぶ
- 役職付き採用の会社を選ぶ
- 経験を活かせる採用の会社を選ぶ
- 自分しかないスキルの会社を選ぶ
成長が見込まれる業界・会社を選ぶ
ビジネスには流行りというものが必ず存在します。IT系であれば一時期ゲーム業界がもてはやされ、今はキャッシュレスは人工知能系のサービスが注目されています。
給与を上げるのであれば、売上は伸びている会社を選ぶほうが年収があがる確立が高くなります。
しかしタイミングを間違えると、すでにその会社の成長がピークになっているときがあります。業界全体が縮小傾向になると年収アップするタイミングは厳しくなります。
役職付き採用の会社を選ぶ
マネジメントスキルを求める会社は多くあります。特に専門分野でのマネジメント能力がある人は優遇されます。
最近ではプレイヤー的な動きをできる人が求められます。「指示だけ」「調整だけ」のスキルの人ではなく現場でも先頭に立って走ることができる人です。
プレイングマネージャーはそれなりの動きとプレッシャーがありますが、給与アップできるポイントの一つと言えそうです。
経験を活かせる採用の会社を選ぶ
長年同じ業界で経験している人も優遇されます。最近では同じ職種でも「ベンチャー企業」「大企業」と大小の環境で渡り歩いていると経験豊富とみなされて優遇されます。
特にシニア職と呼ばれるような40代、50代は経験もあるので、業界的には即戦力とみなされて評価される 場合があります。
自分しかないスキルの会社を選ぶ
転職先の会社に、自分の持っている専門スキルを活かす部署がない場合はチャンスがあります。 新規事業などに必要なオンリーワンのスキルを持っているということです。
例えば「セキュリティ部門」「コンプライアンス部門」などは会社によっては不完全な体制もあるので、優遇されるケースが多いと思います。
転職はスキルと方向性のマッチング
転職は自分のスキルと会社の方向性とのマッチングが重要です。 自分では「評価してほしいスキル」としても、その会社にはマッチングしない場合があります。
業界自体を知ることでそのマッチング精度は上がってきます。「給与を上げたい」だけの転職は、入社してから「実際とは違った」というミスマッチングの可能性が高くなります。
転職は焦ってするものではありません。給与を上げたいと思っているのであれば「副業」という選択肢もあります。
転職を繰り返すのは精神的にも負担になるので慎重に行うべきだと思います。