金融広報中央委員会が、2016年2月から3月にかけて全国の18歳~79歳の個人2万5000人を対象に、インターネットで行った「金融リテラシー調査」を実施しています。
この調査中の「50代の老後の生活費の準備」という内容に対して、45.6%が老後資金の必要性を認識してなく、62%が資金計画を立てていません。さらに、資金確保ができていない50代は72%もいる結果となりました。
早い段階で理解、準備することが大事
1.生活上の支出を見直す
現時点での生活上の支出を見直すことも大事です。家計簿をつける家庭も少なくなったと聞きますが、今ではスマートフォンで手軽に管理できるアプリもあるので、全体の収支を理解して、無駄な支出がないかを把握しておくことが大事です。
また、老後資金の検討するうえでファイナンシャルプランナーといったような専門家に相談して、客観的に評価をしてもらうこともおすすめします。ネットでも手軽に相談できるサービスもあるようです。
2.退職金をアテにしない
サラリーマンの実に1/4は退職金をもらえないというデータがでています。また退職金をもらっても翌年度には所得税と住民税などの税金がかかることも知っておかなくてはいけません。実際にはそれほど残らない場合もあるので、退職金で住宅ローンを一括返済などは検討しないほうが良いと思います。
3.サラリーマン現役中に副収入を始める
雇用年齢が70歳まで延ばせる動きも出ていますが、現役時代と同じ年収がもらえるとは限りません。サラリーマンであれば、早い段階で給与所得以外の収入源を確保しておくべきだと思います。
専門領域を活かした仕事や社会貢献的なビジネスなど幅広く可能性を検討してみることも大事です。また時間的な負担のない投資という形で株式配当や不動産所得を得ることも十分に考えられます。
いずれにしても、早い段階で準備をしておくことが大事です。50代は収入が増えていき、それに伴い支出も増えていきます。しかも手取り収入が減る可能性もあるため、可能な限り生活を見直し、収入減を増やしていくことで老後を備えていく必要があります。