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お金が残らない「年収1000万円の医師」の現実

お金が残らない「年収1000万円の医師」の現実

新型コロナウイルスで一番の問題とされているのが「医療崩壊」です。連日のように報道されている「院内感染が発生した」「PCR検査がなかなか受けられない」「薬もワクチンもない」などで苦境の状態が続きます。

 

医療機関が正常化していなければ事態が収束することがありませんので、我々も理解のうえ未然に感染を防ぐためにも外出自粛、スーパーへの利用回数の削減など協力するしかありません。

 

医療関係の業務が大変なこともあるので年収も相当な金額を与えるべきだと思います。

 

しかし高年収とされる医師のみなさんでもお金が貯まりにくい現実もあります。

労働時間の割には収入が少ない

医師となれば弁護士や公認会計士と同じく年収の高い職業と思われています。

 

実際に医師の平均年収は厚生労働省が2017年に発表した「賃金構造基本統計調査」では、 勤務医の平均年収は約1,230万円です。

 

1,000万円を遥に超えるのでかなりの高水準と言えます。 年収の内訳は、一般的なサラリーマンと同じく決まって支給する現金給与額(毎月の給与)×12+年間賞与その他特別賞与(ボーナス)で構成されています。

 

しかし、2019年1月、厚生省が医師の残業時間の上限を年1900時間~2000時間と言われています。

 

単純計算でいくと1ヵ月約166時間の残業、1日の残業は8.3時間になり、一般的なサラリーマンの比ではありません。給与に見合っているとは言い難い現状 が問題視されています。

 

新制度の導入を提案するなどの検討はされているようですが、さらにこの新型コロナウイルスにより過酷な労働時間になっていることが想像されます。

開業医になったとしても経営スキルが必要

病院などの勤務医の待遇を考えると開業する医師も多くなってきます。開業医になれば自分の給与も労働時間も自由に決めることができます。

 

平均的な年収はなんと勤務医の倍以上、3000万円を超えるという状況です。さらにテレビでも話題の美容外科などの場合は億を超える年収になるようです。

 

しかし開業医には経営視点のスキルが必要になります。初期費用の問題や固定費などの計算もしないとお金が残らないとされています。

 

また開業医は競合が多いのでマーケティング的な要素も求められます。医療の勉強を中心に努力してきた医師のみなさんに最初から経営ができるのは困難です。

 

開業までの作業を一任したできるコンサルティング業者も存在します。

 

しかしコンサルティング契約をした結果、高い機器を買わされ、クリニックも患者が集まらず大赤字という話も医療業界ではよくある話のようです。

 

これでは高年収でもお金が貯まりません。

医師になるための教育費が膨大

医師になっている方は代々家系が医師であることが多いです。医学部予備校の話では「親の8割は医師」という状況のようです。

 

この医師になるためのお金が莫大になります。一般的なサラリーマンでは支払いできないくらいの教育費がかかるのです。

 

現役で合格できれば良いですが、浪人ともなれば専門の予備校費用なども必要になってきます。

 

また私立の医学部に進学した場合、6年間の学費は2000万円がかかるとされています。高い学部であれば5000万円も超えることもあるようです。

 

しかも医学部は留年がごく当たり前に起こると言われています。1年在学期間が増えるたびに、数百万単位の出費が当然のように発生します。

 

一人前の医師になるための教育費は一般的な大学以上に想像以上の費用がかかるのです。

 

これも親の代から計画的に貯めておかなければいけなく、お金が貯まりにくい要素の一つとなっています。

新型コロナウイルス医療従事者への優遇は必要

今回の新型コロナウイルスでは医師だけに限らず多くの医療関係者が、感染リスクの高い仕事をされています。

 

経済的な支援だけではないと思いますが、現場で従事されている方々は税制面などを優遇しても良いのではないかと思います。

 

非常事態宣言は医療が正常化しない限りは長期化は避けられない状況です。個々の行動が本当に求められていると思います。

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