首都圏でのマンション価格が高騰しています。5,000万円以上の物件供給戸数が拡大傾向にあります。
ここ数年では、さらに1億円以上のマンションも増加しています。
1億円以上のマンションの2018年度の供給は約1900戸です。
その内の92%に当たる約1750戸が東京23区で供給されました。
2018年度に限っては東京23区の全供給戸数の1割が1億円以上の高額マンションという驚くべき事実もあります。
1億円のマンションを購入するための条件
場所としては東京都心の港区、千代田区、中央区を中心に供給が続いています。
さらに周辺の渋谷区、目黒区、世田谷区、杉並区、そして横浜市の中心街でも億ションが登場し始めています。
さらにこの約1900戸の内訳は下記のようになり、不動産が高騰しているのを証明しているような結果です。
1億円台 | 83.3%(約1450戸) |
2億円台 | 10.9%(約200戸) |
3億円台以上 | 5.9%(約100戸) |
それでは、1億円以上のマンション(億ション)を購入するには、どんな条件が必要なのでしょうか。
1億円単位になると現金で購入できる人は限られていますので、一般的なローンを組むとどうなるでしょうか。
1億円を金利1.5%、35年返済で借り入れると仮定すると、月々の返済額は約30万円となります。
金利上昇するリスクを考えれば、固定金利を選択視に入れておくしかありません。
長期の固定金利の代表的商品である「フラット35」の融資上限額は8,000万円です。
そうなると差額の2,000万円は頭金として用意するしかありません。
「月30万円を払っても大丈夫」もしくは「現金で2000万円も用意できる」となると一般的なサラリーマンでかつ共働きでも厳しそうです。
実際に購入できるのは年収2000万円以上
港区にある億ションの購入実績によると大半がベンチャーの起業に成功したIT分野などのオーナー経営者や役員が名前を連なるようです。
億ションの購入者は、株や土地などの不動産を持つ資産家か、年収2000万円以上の高額所得者に限られるようです。
年収2000万円以上となると下記のようなイメージになります。
日本の大手企業(上場企業) | 役員クラス |
外資系大手企業 | 事業部長クラス |
外資系小規模企業 | 日本支社マネージャークラス |
ただし、外資系企業は高収入ではありますが、国内企業のように安定して仕事が続けられるとは限りません。
50代を超えると体力的にも厳しくなるのと、外資系はリストラや業界再編などでの不安定さがあります。
投資目的なら購入できるのか
新築マンションがいきなり賃貸されるという場合があります。これは投資目的で購入されていることを意味します。
自宅として購入せずに、極端に値段が安くならない億ションは資産価値が高いと言われています。
不動産投資であれば、サラリーマンでも億単位の融資を受けることができましたが、今は正直厳しい状況です。
しかし億ションは利回りが少ないので家賃収入が目的ではメリットがありません。
高く売ることによるキャピタルゲインがメインになると思います。売却が確定するまでの間を期間限定で貸している状況だと思います。
いずれにしても億ションを購入できる人は限られています。
どのような目的で価値で購入するかは様々ですが、金額に関わらず計画的な購入をしないといけないと思います。