2019年分の所得税の確定申告が昨日2月17日から始まりました。確定申告となるとサラリーマンは縁遠いものと考えがちです。
意識している人であれば「医療費控除」が思いつくのではないでしょうか。また住宅ローン控除を申請する人は初年度のみは確定申告をする必要があります。
最近では「ふるさと納税」も一般的になっていますが、ワンストップ特例制度を使えばインターネット上で控除が完結するので「確定申告」をする必要もありません。
サラリーマンでも確定申告はするべき
確定申告をしない人は「税」に対して興味がない人とも言えます。「税金」は取られて当たり前の考えの人も多いのではないかと思います。
しかしサラリーマンでも確定申告はするべきだと思います。それは税金に興味を持つことにつながります。
税金を詳しくなることは不利益ではありません。給与明細をみて「税金のおかげで手取りが少ない」と嘆いているだけではいけません。
数字だけでは抵抗があるかもしれませんが「税金を知る」ことで場合によっては「税金をコントロールする」こともできます。
正しい節税の方法を使えば、納めていた税金を還付金として戻すこと もできるのです。所得を下げてしまうことになれば住民税も下げること もできます。
普通のサラリーマンであれば申告するものがないかもしれませんが、昨今の働き方改革を活かすのであれば「副業」を実施していれば個人事業主として確定申告ができるのです。
副業を推進する流れからか2019年分からは本業だけでなく副業なども含めた2カ所以上の給与所得を確定申告で申告できるようになります。
確定申告はしなくてはいけない人
確定申告では「確定申告をした方が良い人」と「確定申告をしなくてはいけない人」がいます。
- 家族全員分の医療費が年間10万円を超えた人
- 住宅ローンを組んで1年目の人
- ふるさと納税等の寄付をした人
- 親や祖父母の面倒を見始めた人
- 退職した人(年末調整をしていない人)
一般的なサラリーマンでも十分に該当する人はいるかと思います。これも見過ごしていると税金控除などの恩恵を受け損なうことにもなります。
- 個人事業主、自営業、フリーランスの人
- 公的年金を受け取っている人
- 副業の年収で20万円を超える収入がある人
- 株取引で利益を得た人
- 不動産所得がある人
- 給与所得が2,000万円を超えている人
- 2ヵ所以上の会社から給与を受けている人
逆に「確定申告をしなくてはいけない人」の大半は「サラリーマン」にプラスαな要素が必要になってきます。具体的にはやはり「副業」です。
本業以外の副業収入がある人は「確定申告」が必要になってくるのですが、申告内容によってはお得になる場合があります。
確定申告で準備するもの
確定申告には申請に必要な持ち物があります。何回も申請している人でも年に1回の対応のため忘れがちになります。
私は自作のチェックリストで管理するようにしていますが、それでも忘れることがあるので事前に準備する時間が必要です。
- 申込用紙
- 印鑑
- 源泉徴収票
- 医療費控除の明細書
- 診療費の領収書
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 売買契約書の写し
- 土地と建物の登記事項証明書の原本
- 社会保険料控除の支払証明書
- 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書
申請する内容によって準備するものが異なりますが、1~2日で用意できない書類もあります。今であれば期日まで1か月ありますので、十分に間に合うと思います。
e-TAXにより確定申告が一番効率的
確定申告は税務署に行く必要があります。確定申告時は行列になり1~2時間も待つこともザラにあります。特に今年は新型肺炎の流行もあるので人が混みあう税務署に行くことは避けたいところです。
税務署に行かずに申請する方法としては電子申請として「e-TAX」があります。こちらであれは好きな時間に自宅で申請することができます。
ただし「e-TAX」には準備が必要です。マイナンバーカードは発行にも時間がかかるので注意が必要です。
- パソコン
- 利用環境(推奨OS、ブラウザ)
- インターネット環境
- マイナンバーカード(電子証明書)
- ICカードリーダー
- 必要ソフトのインストールおよび設定
確定申告はお金の動きを知る良い機会
「確定申告」は苦手と思う人も多いと思います。会社でも事務処理が好きでない人からすれば、申告書の項目を見るだけで混乱するかもしれません。
計算方法は確かに難しいものがありますが、先ほどのe-TAXしかり入力するだけで申告書を作成することが容易にできます。
どれだけの収入であれば税金を支払う必要があるのかを可視化できるので、お金の動きが把握できるのはメリットだと思います。
準備作業には丸一日などかかる場合もありますが、年に1回のことなので「確定申告をしなくてはいけない人」は面倒でも申告することをお勧めします。
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