不動産投資と同じく不労所得による収入が期待され続けていた「太陽光発電投資」ですが買取金額がさらに下がっていく方針が固まりました。
経済産業省は4日、太陽光でつくる電気を大手電力会社が2020年度に買い取る価格を8年連続で引き下げる方針を決めた。
パネルの価格低下などを反映し、前年度比で1キロワット時当たり原則として1~3円下げる。家庭や企業の電気料金に一律で上乗せされている買い取り費用の抑制を図る。
引用:時事通信社
投資関連フェアなどでも「不動産投資」同じくらいのスペースで展開をしていた「太陽光発電」ですが、投資としての旨味がなくなった感があります。
一時期は新築アパートの屋根に太陽光発電を設定することが流行った時期がありました。副次的な収入として期待されていましたが、今後、新規で参入するメリットがなくなったと思われます。
太陽光発電投資は「固定価格買取制度」とは
太陽光発電への投資をするのは「固定価格買取制度」があることでした。
「固定価格買取制度」とは「売電制度は太陽光発電が発電した電気を、東京電力などの電力会社が必ず買い取ってくれる制度です。
その際の売値は一定期間ずっと固定価格であるため、固定価格買取制度という名前になっています。
買い取り金額が制度開始時の半値
家庭用太陽光については1キロワット時当たり21円と、制度開始時の42円の半値まで下がる。個人商店などが設置する小規模事業用は13円に設定した上で、買い取り削減に向け発電量の3割を自家消費するよう義務付けた。
しかし、その固定価格も下がり続けています。理由の一つに太陽光パネルの価格低下があります。
太陽光発電投資をするためには「太陽光パネル」が必要です。太陽光発電開始当時は、非常に高価なものでした。工事費用も加えると相当な金額になっていました。
しかし今はパネル価格が下落傾向になります。そうなると利回りが良くなるのではと思いきや、初期投資が下がっている部分前年度比で1キロワット時当たり原則として下げているのです。そして今回の経済産業省の方針で1~3円が下がるということになっています。
これは一般家庭や企業の電気料金に一律で「買取した金額」が上乗せされているからです。この買取金額を下げることで一般の家庭や企業の負担を減らすことができます。
太陽光発電投資のメリット
太陽光発電投資は、不動産投資と比較されやすい投資です。
- 電気代が安くなる
- 投資として固定収入がある
- 固定買取期間が長い
- 災害時や停電時、電気が使える
- 環境保全への貢献ができる
- 節電意識が高まる
固定で収入が確定していることは、空室対策で悩む不動産投資にはないメリットです。一度決めた価格がそのまま長期間適用されるのは投資としては安心できる内容です。
太陽光発電投資のデメリット
しかしながら不動産投資のような住宅街で投資をするわけではありませんので、現物投資としての資産価値が低いです。それ以外にもデメリットがたくさん存在しています。
- 売電価格が年々下がっている
- 自宅の場合、発電した電気を全部買い取ってもらえない
- メンテナンスにも費用が掛かる
- 悪質な業者に騙される可能性
- 天候に左右される
- 10年後、20年後の用途の問題
特に10年後、20年後の用途に関しては必ず負担になるでしょう。不動産投資のように出口戦略(売却)が難しいからです。投資としてのメリットはありますが、買取期間後には「負動産」になりかねません。
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