賃貸併用住宅はデメリットが多い投資方法だった

賃貸併用住宅

 

google画像検索より引用

 

不動産投資の手法の一つに「賃貸併用住宅」があります。「住宅ローンの低金利で購入可能」「頭金も少なくても大丈夫」「属性が悪くても申し込み可能」など従来の不動産投資にはないメリットがあるようなポイントがあります。

 

簡単に説明しますと自宅のマイホームと投資物件としての賃貸アパートを一緒に建てた物件です。昔ながらのアパートであれば同じ敷地内に大家さんが住んでいる形になります。

 

賃貸アパートからの収入があるので自宅のローン返済が可能となります。賃貸併用住宅であれば経営が上手くいくと実質毎月の支払が0円、場合によっては毎月収入を受け取れる夢のようなプランに見えます。

 

しかしながら不動産投資としてみた場合は、デメリットがあります。

通常の不動産投資のように拡張できない

立地が良くないと成立しない

賃貸併用住宅ではありますが、実際には普通のアパート経営と同じです。現在所有している土地または購入する土地が駅から近い、買い物に便利でないと成立しません。

 

通常の戸建てより広い土地が必要になりますので、初期コストもかかります。また自宅部分を必要としますので、賃貸の戸数が減り同じ面積の土地でも賃貸収入が少なく利回りが低くなります。

 

賃貸運営に負荷がある

賃貸併用住宅は入居者との距離が必然的に近くなります。自主管理をして運用コストを減らすことも可能です。しかし距離が近すぎるため、お互いのプライバシーまで侵食されるリスクもあります。

 

またトラブルになった場合は、管理会社経由ではなく直接対応しなくてはいけません。アパート会社からオーナーと賃借人は可能な限り直接会わないほうが良いとも言われました。トラブル対処は通常の生活にも影響が出てきます。

 

売却が難しい

賃貸併用住宅は、アパート経営を辞めて売却してしまうと同時に自宅もなくなってしまいます。自宅だけ残しても、通常より高いローン返済額は残り、固定資産税などの維持費も必要以上に支払わなくてはいけません。

 

普通のアパートであれば収益物件として購入する人はいますが、賃貸併用住宅の場合、利回りも低く単価も高いため、なかなか購入者が見つかりません。

 

また更地にするにしても借地借家法により賃借人が保護される傾向なので、立ち退きも難易度と時間がかかります。

 

金融機関の評価がさがる

不動産投資は、やはり拡張していく方向で進めていく方が大半かと思います。その際に金融機関からの「賃貸併用住宅」は収益性の低い物件として評価されます。

 

また多額のローンを組んで購入したとみなされ、それが個人で借りることのできる与信枠の毀損となります。そうなると今後新たに収益物件を購入できなくなる可能性が高いです。

 

普通に住宅として住むのであれば問題ないと思いますが、不動産投資としては、メリット以上にデメリットが目立つ賃貸併用住宅の実態です。

 

安易に金利安く資産が持てます的なセールストークを鵜呑みにしないほうが良いと思います。