テレワークで住居に関する考え方も変わってきました。東京都内では自宅でも仕事ができるスペースを確保するための間取りが人気がでています。
特に「ミニ戸建」と呼ばれる3階建ての木造住宅の売れ行きが良いようです。15~20坪程度の戸建てでも都内の土地は資産価値も高く人気があります。
逆に都内中心や湾岸エリアのタワーマンションの人気が停滞しているようです。コロナ禍で職住近接といった考えはなくなりつつあります。
購入するなら賃貸できることが大事
自分が住むための不動産を検討するうえで大事なのは、将来的にどのように活用できるかということが重要です。
「いざとなればすぐに売却できる」もしくは「妥当な金額で賃貸できる」不動産を購入することが必要になります。
そういう点でも東京都内の「ミニ戸建」は活用性が期待できます。賃貸物件で戸建ては人気のあるカテゴリです。
また「土地」付きあるということで建物が古くなったとしても価値が大きく下がることはありません。
しかし周囲を見渡すとマンションを購入する人が多いです。その中でもタワーマンションは東京都内の住居という点では象徴的な不動産です。
都心の駅から近いエリアでの利便性やマンションブランドによる安心感や最新の設備などのメリット考慮してタワーマンションを購入するのだと思います。
理由① タワーマンションの賃貸は競合が多い
しかし、タワーマンションは賃貸に向き不向きな点も挙げられます。
特に人気のあるタワーマンションには投資目的で購入している場合も多く競合が多いのです。
戸建であればその土地に一つしか建てられませんが、しかし分譲マンションは集合住宅なので、同じような間取り、設備の部屋が多数あります。
もし貸し出すとしても、同じタワーマンション内で賃貸募集をされていれば優位性を出すことが難しくなります。
家賃を下げるしかないとなれば期待するような家賃収入が見込めないかもしれません。
またタワーマンションが多く密集するような湾岸地域であれば、さらに競争率が上がります。
共有部分などで差別化がないのであれば空室リスクが高くなる可能性があります。
理由② ファミリー物件は借り手が付きにくい
タワーマンションとなると一人暮らしというより、ファミリータイプで購入する人が多いと思います。
しかしファミリータイプでタワーマンションを借りる人は、一人暮らしよりも難易度が高くなります。
ローン返済が残っているのであれば、家賃を高くせざるを追えません。ローンだけでなく管理費や修繕積立金なども考えると数十万円の家賃設定になる場合もあります。
理由③ 高額な家賃になりやすい
数十万円の家賃となると不動産を購入した方がいいのではないかと思える金額です。そうなると実際に高い家賃を払って住む人は限定されます。
- 高属性で年収が高い人
- 家賃補助がある人
- 法人契約
従来のアパートと比較すると設備面で優位であるというイメージがあります。
しかし最近のアパート設備はバストイレ別は当たり前で、キッチンも広くオートロック付きでセキュリティもしっかりしています。
地方都市の物件ではウォークインクローゼットもあるような広い間取りのもの増えてきています。
家賃が数十万円を超えるようなマンションより、数万円で借りることのできるアパートの方が競合優位性があるのです。
理由④ タワーマンションは売却が簡単ではない
タワーマンションをいわゆる不動産投資の出口戦略(売却)が簡単ではありません。
ローン返済期間中であっても必ずしも「売却しないといけない」「キャッシュフローが出ないといけない」ということを想定して購入にすると想定通りにいきません。
自宅として快適に住むために、家族が安心して過ごすことができることを最優先に考えるべきです。
タワーマンションは非常に割高な物件です。無理なローンを組まない返済計画で購入することをお勧めします。
そのような長期スタンスであればローン返済後は良い資産になるのではないかと思います。