不動産投資はセミリタイアがゴールではない

不動産投資はセミリタイヤがゴールではない

セミリタイアするための不動産投資

サラリーマンにとってセミリタイア(アーリーリタイア)は憧れのステージのようになっています。

 

不労所得と呼ばれる収入源を確保して、いわゆる「経済的自由」を勝ち取る生活です。

 

欧米ではハードワークに勤しみ、お金を増やす仕組みを作ってから若くして引退することが、ある種のステータスになっているようです。

 

最近では、富裕層的なイメージで年収数億円のセミリタイアではなく、最低限の生活費を確保できるレベルでのセミリタイアも流行っているようです。

 

日本でサラリーマンによる「不動産投資」が急激に増えたのも、この「経済的自由」を勝ち取るのに近道として注目されたからです。

実際に書籍に並んでる不動産投資の本に書かれているゴールは、セミリタイアであると刺激する内容が多いのも事実です。

 

会社の人間関係、昇給できないなどストレスから解放したいという目的で他の収入を得る方法として不動産投資を始める人も多いと思います。

 

「セミリタイアできるレベルまで不動産収入を上げて、サラリーマンを引退する」

 

それが巷であふれている「不動産投資」関連本の大抵の結末になっています。

 

実際に融資状況が厳しい中でセミリタイアできる不動産収入を得るレベルになることは大変ですので、一種の達成感があります。

 

ストレスもなくなり「自由な時間もできる」「旅行も好きなだけする」「本も好きなだけ読める」が実現できるのは素晴らしいことです。

 

しかしそれが達成したいゴールなのかは疑問を感じます。

 

セミリタイアに踏み切れない3つの理由

不動産投資を始めたときは「いつかは経済的な自由を得る」が目標になっていたのは事実です。

 

しかし不動産投資を進めるなかで、自分の中でセミリタイアに踏み切れない3つのポイントがでてきました。

 

本当にやりたい仕事がある

「好きなことをして生活する」ことができれば最高に良いと思います。

 

でも実際には、好きなだけではご飯を食べていけないのは大半だと思います。

 

自分もクリエイティブ系の仕事したかったのですが、実際の現実(仕事内容、勤労条件、待遇など)を知ってから断念をしました。

 

実際に好きな仕事で生活するのは簡単ではなく甘くはないのです。

 

でも、自分の年齢になると報酬関係なく「やっておきたい仕事」が出てきます。

 

「やっておきたい仕事」を実現できるために、別収入としての不動産投資は大変魅力的です。

 

「自分のしたい仕事を思いっきりする」ためには「セミリタイア」という選択肢はありません。

 

家族の前でセミリタイアできない

まだ子供が幼いということもあります。最近の会社では育休をとる意味で数ヶ月間、家にいるということ普通になっています。

 

しかしセミリタイアという形でずっと親が家にいる生活は子どもの教育上は正しいのか疑問に思うことがあります。

 

自分も親が自営業で働いてるのを見て育ったので、はたらくことが当然ということで就職しました。

 

慣れない仕事で苦労もしましたし、当時はブラック企業なみの労働時間でした。結果それなりの報酬をいただける身分にもなれたので良い経験でした。

 

何もしないで生活できることは素晴らしいと思いますが、子供も最初から「楽」な方向に良いのかと思います。

 

親として「勤労の大切さ」は理解してほしいし、伝えていきたい部分です。

 

そういう意味では少なくとも子どもが働くでは「セミリタイア」は必要ないのではと思います。

 

時間を持て余してしまう

「セミリタイア」を達成した人の話で良く聞くのが「飽きる」ということです。

 

好きなだけ旅行して、美味しいものを食べて、ゴルフ三昧な生活も数か月で飽きるということです。

 

「時間とお金がある」だけで贅沢な話だと思いますが、実際にそうなんだと思います。

 

特に一人で過ごすことが苦手な人にとっては、同じような時間の過ごし方ができる価値観が一緒な友人を探さなくてはいけません。

 

同じようなセミリタイアしている友人が必ずいるとは限りません。そうなると「暇をつぶす」という新たな苦痛が始まるのです。

 

結局どうするかというと、また仕事をするということになるようです。

 

また再就職の生活が始まるとなると「何のためのセミリタイア」だったのかわかりません。

 

一連の不動産投資本にあるような「セミリタイアがゴールではない」ということです。

 

「キャッシュフロー何千万円」の達成はマネーゲームのように刺激があったのかもしれません。

 

たとえゴールが「セミリタイア」だったとしても、達成してからがスタートになることを認識しておく必要があります。