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コロナ禍でさらに難易度が高くなった地方中古アパートによる不動産投資

コロナ禍でさらに難易度が高くなった地方中古アパートによる不動産投資

以前、長年に渡って不動産関連の仕事をしている人に「不動産投資」で儲かるのは何かを聞いたことがあります。

 

そのときの回答は「地方の築古アパート」でした。価格も高くなく一番お金を稼いでくれるアパートとして、不動産業界関係で聞いたとしても、大半が同じ意見だということです。

かつて地方中古アパートは不動産投資の王道だった

不動産投資は様々な投資対象があります。新築ワンルームマンションからテナント系のビルまで幅広くあり、購入者の目的と予算に応じて始めることができます。

 

サラリーマンが不動産投資を本格的にする頃に流行った本の中で「地方高利回りアパート投資」というジャンルがありました。

 

都内のアパートはその当時から利回りも低く、士業や経営者で金融資産があるような方でなければ購入できませんでした。

 

そこで目につけられたのは、北関東を中心とした地方のアパートです。比較的安く購入できることもあります。

 

かつ利回りも10%以上は普通に取れる内容でしたので、都内のサラリーマンが飛びつきました。

 

サラリーマンの不動産投資の人気が集中したこともあり、10%以上はかなり厳しくなりました。

 

それでも都内の億単位での新築アパートを購入するくらいなら良い数値になるため人気が継続しています。

実際には高利回りが実現できない状況

しかし数値上はよく見えるだけであって、実際には買ってから後悔しているサラリーマン大家が多いとも言われています。

実際には高利回りが実現できない状況
  • 家賃3万円では滞納者が続出しやすい
  • 退去後の費用がかかる
  • 融資がつきにくい
  • 簡単には売却できない

 

家賃3万円では滞納者が続出しやすい

高利回りのアパートになると、地方が土地が比較的に安価であるので部屋数も1520になります。

 

家賃も都内に比べると安く設定されています。

 

1Kタイプでフロ、トイレ別のいわゆるヨウカン型アパート(外階段で2階に上がる長方形型のアパートです)であれば、3万円前後のものが多いと思います。

 

地方の経済状況にもよりますが、3万円は安いので長期的に入居する方も多い傾向になります。

 

しかしながら家賃を滞納する場合も多く、当初の利回りが達成できない場合も多々あるようです。

 

滞納だけであれば良いですが、夜逃げなどされるなど管理が良くない状況になれば他の入居者への影響も避けられません。

 

特にゴミ置場が荒れるとトラブルも発生しやすいです。

退去後の費用がかかる

地方のワンルームマンションにもある話なのですが、家賃が3万円になると退去時のクリーニング費用が10万円以上かかったという笑えない話もあります。

 

部屋の状態によってはリフォームが必要な場合は、年間を通しても家賃に対する収支が赤字になる場合も出てきます。

 

この点は販売する会社もリスクとして伝えるべきですが、往々にして知らされていないです。

融資がつきにくい

地方中古アパートは融資付けが難しいです。今のコロナ禍での融資状況であればなおさら地方銀行でも中々承認がおりません。

 

次の選択肢としては政府系金融機関である「日本政策金融公庫」です。しかし金利は比較的に良いかもしれませんが、融資期間が短いため、想定よりキャッシュフローが出ない可能性があります。

 

こうなるとノンバンクに頼らざるをおえませんが、コロナ禍では頭金を2割、3割用意しないと現実的に厳しい状況です。

簡単には売却できない

「融資がつかない=買えない」ということは、オーナーから見ると「売れない」ということです。

 

いわゆる「出口戦略」には不向きなアパートかもしれません。

 

収支が悪い物件で売るに売れない状態が続くと、次の物件を購入するときの「足かせ」になる場合もあります。

 

地方高利アパートに希望があるのか

地方高利回りのアパート購入で有名な不動産投資家の方も、資産の組み直しとして、最近では売却を積極的に行って、新築物件の移行しているとも聞きます。

 

地方の高利回りアパートの経営は、現時点では厳しいのかもしれません。このまま耐えるしかないかもしれません。

 

しかし一部の富裕層の間では、耐用年数超えの築古アパートを購入する場合もあります。

 

4年で減価償却を得るために購入して経費を計上するためです。

 

ある会社では同じアパートを順繰りでオーナー間で売買しているという話も聞きますが、絶対数からすれば買い手は少数だと思います。

 

少しでも長く所有するためにはリフォームを行い、健全な入居者を集めて物件価値を上げていくしかありません。

 

本業が忙しいサラリーマンは大変なので良い管理会社などのパートナーを見つける必要があります。

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