有名税理士事務所の顧客に対面調査か

消費税還付

消費税還付で有名な税理士の不祥事か

不動産投資の有名なスキームである「消費税還付」で有名な税理士事務所の顧客側に反面調査が入っているとネットで話題になっています。

 

反面調査とは税務調査の種類のひとつです。対象納税者の取引先や関連会社などに対して行われる調査になります。

 

対象納税者と取引先における税務処理が適切かつ整合性があるかどうかを確認します。

 

税務調査において必ずしも行われるというわけではないようですが、本調査だけでは取引金額などの実態が把握しきれないような場合に調査を行います。

 

税理士は不動産投資では必要な専門職ではあります。今回の情報に出ている「有名」という点で不動産投資関連の書籍を出版したりセミナーに登壇されるような税理士の方は限られています。

 

さらに「消費税還付」をメインに業務を展開している方は限定されそうです。不動産投資を少し勉強しているなら思いつく方なのかもしれません。

 

消費税還付が取り上げられてしまう可能性

今回の税理士への対面調査のなかで顧客から相当数の不明確な資料(意図的に作られた決算書など)が出てきた場合には話がすり替わり、事態が複雑化しそうです。

 

もし見つけた場合、税務署側はどのような対応をするのでしょうか。幾度となく不動産投資における消費税還付のスキームを封鎖してきた経緯があるので、黙って見過ごすとは思えません。

 

全くないとは言い切れないですが「消費税還付」自体がメディアなどに取り上げられてしまえば、「消費税還付」の方法や実情が一般的に露呈されてしまいます。

 

「消費税還付」は今秋に導入が予定されている消費税増税前の話題として格好の餌食となる要素をもっていると思います。

 

「消費税還付」自体が不動産投資でもグレーなスキームだと報道されてしまえば、またしても「不動産投資は悪である」のような状況にならないか懸念します。

 

「消費税還付」実施は賛否両論

私の知り合いで「消費税還付」を実践している人がいます。はじめて商品税還付のことを知ったのは5,6年前ですが「不動産投資をするに何故やらないの?」と言わんばかりに進めてきたのを覚えています。

 

一回聞いただけでは専門的すぎる内容だったので、専門の税理士の方にお任せするしかないような印象でした(よくわからないものは基本的には手を出さないほうが賢明です)

 

ある税理士に相談したところ「お勧めはしない」と論されたり、不動産投資専門会社の営業からは「初期投資を抑えるならやるべき」と提案されたり意見が分かれます。

 

時間がかかることと経費(税理士への報酬や特殊な取引の手数料など)がかかるので、そこまで現金が残らないのではと思われます。しかし不動産投資の初期段階で手元にお金を残したのであれば有効な手段であると言われています。

 

また消費税還付には一般的には「3年縛り」と呼ばれる制限があります。購入後3年以内の売買はしにくくなると言われています。

 

ある税理士のサイトでは「実際には自由に売買できる」と書かれていましたが、3年は売れないと思っている投資家は多いようです。不動産を拡張するには不向きな方法なのかもしれません。

 

消費税還付したいのか物件を買いたいのか

某新築一棟で有名な会社のセミナーに参加したのですが、事あるごとに「消費税還付」を勧めてきました。自己資金を使いたくないのであれば「フルローンを組まなくても現金が戻ってきます」的な感じの提案です。

 

条件さえ正しければスキーム自体に問題はないのかもしれませんが、不動産物件を購入したいのに、メリットとして「消費税還付」を提案をしてくるのは少しを違和感を感じます。

 

ましてや実施するために時間を要して特殊な売買取引を行い還付する条件を調整するなど各種事前準備が必要となれば、何のための不動産取引なのかわからなくなります。

 

最初から「消費税還付」ありきで不動産投資をするのは、本来の不動産取引とは異なることに配慮しながら余計なタスクが発生します。

 

不動産投資家で「消費税還付」の仕組みを理解していないのであれば無理して実施する必要もなく、グレースキームとの評価あるのであれば健全な購入方法ではないのかもしれません。