サラリーマンが不動産投資で少しでも多く収入を得るには、利回りが良い物件を選ぶのが基本です。そして少しでも金利の安い条件で融資を受けることで、多くの家賃収入を得ることができます。
投資用物件のカテゴリーとして一番合致するのは「築古中古アパート」です。実績のある不動産投資家の方々も保有する領域ではないかと思います。
しかし「築古中古アパート」で条件が良かったとしても物件エリアによっては想定以上の家賃収入を得られない場合もあります。
築古中古アパートが購入できるのは地方
築古中古アパートは融資条件的に耐用年数を超えているので、多く融資を受けることができません。
サラリーマンで初めて不動産投資をするのであれば、実績もないためさらに難易度があがります。物件価格の2~3割近くの頭金(現金)を用意しなくては融資を
また都心でも築古中古アパートは土地値が高いので高額です。5千万円の物件でも1千万円以上の頭金が必要な場合も出てきます。
そうなれば地方の築古中古アパートを狙うしかありません。
土地値のアパートで2,000~3,000万円台のアパートを取得できるのであれば、500万円前後の現金で購入することも可能になってきます。
家賃2万円台があるエリアの難易度がある
しかし、注意したいのは家賃相場です。購入したエリアで競合アパートに2万円台がある場合は想定以上にキャッシュフローが出ない可能性があります。
築古中古アパートで高利回りとなると一人暮らし用のアパートが中心になってきます。
地方のエリアでも人口に対して物件数が多いアパートのエリアになると家賃が重要な要素になり2万円台が乱立します。なかには1万円台という投げ売り状態のアパートも存在します。
そういうエリアでは、フリーレント、広告料3ヶ月以上など募集条件を大幅に緩和しないと入居者が確保できません。
アパートの入居者属性も厳しくなる
また2万円台でも生活できるエリアとなると、属性の良い人も集まりにくくなります。
都市部であれば土地の価格に応じた家賃になるため、会社員など安定した職業の方が入居していただく可能性が高いです。
しかし家賃2万円台ともなると、職業的に安定していないか生活保護を受けている人なども考えられます。また高齢者や外国籍の方が入居する可能性も出てきます。
生活環境の違いから管理面で苦労することも出てくるかと思います。
「ゴミ問題」「騒音問題」などの日常的な対応から、入居時の利用状況から退去時のリフォームに多額のお金がかかってしまう場合もあるのです。
利回りが高いから「全て良い」とは限らない
不動産投資をするうえで「利回り」がよいから地方のアパート購入して良いとは限りません。
アパート経営で、利回りが想定通りにならない可能性が一番高いのが賃料相場です。
ここは実績のある不動産投資家でも、読み違いをしてしまうことが多いと思います。
そこで判断を見誤ると利回りの高いアパートのはずが、収益性のないアパートを抱えることになりかねません。
利回りで得ることができる家賃収入以上にコスト(管理費、リフォーム費用など)がかかること事前に理解しておかなくてはいけません。
コストを抑えるために自主管理するといっても本業のサラリーマンがあれば、現実的に不可能です。
コロナ禍でテレワークになり地方でも暮らせるかもという発想があるかもしれませんが、自主管理は相当な覚悟が必要だと思います。