経済が好転するには、「お金」を使うこということが求められます。
貯金も将来的に大事ですが、「お金」が回らないことには、最終的には経済が循環しません。
「お金」を正しく使えているかは重要です。単なる「消費」なのか、はたまた無駄な「浪費」なのかは理解しておかないといけません。
「お金」をどれだけ正しく使うかは、「貯金」以上に難しいスキルなのかもしれません。
お金を使わない40代が増えている
「働き盛り」で収入的にも高いと思われる40代ですが、「お金」を使わない人が年々増えているようです。
中高年の消費者心理が悪化している。
消費者態度指数は8月まで前年同月比で14カ月連続で下がったが、年齢別にみると39歳以下の心理はさほど変わらず、40歳以上の心理悪化が全体を押し下げている。
年金生活者が消費増税への不安を強めたのに加え、40~50代の賃金の伸び悩みが響いているとみられる。
中高年の心理悪化が10月の消費増税後の消費の下押し要因になる可能性がある。
引用:日本経済新聞
「使わない」というより「使えない」と言った方が正しいかと思います。
40代は「住宅ローン」や「教育費」がピークになる世代ですので、慎重な消費行動をせざるを得ません。
さらにメディアでも取り上げているように「公的年金」は減り、医療費は年々増加する状況なので生活費以外の消費が増加するわけがありません。
「就職氷河期世代」が40代になっている
また今の40代が取り巻く環境も恵まれていません。
1990年代後半から2000年代前半において経済は深刻な不況期でした。
いわゆる「就職氷河期世代」になります。現在の年齢で言うと30代後半から40代半ばが対象です。
私もその世代なので当時の状況がよくわかります。
少し上の世代は「バブル入社組」なので、内定の数に明らかに差が出ています。
その40歳前後の「働き盛り」であるはずなのに、今も「賃金」「処遇」ともに優遇されないまま歳を重ねています。
年金も厳しくなる世代に国もようやく動き出しましたが、やはり若い世代の人の賃金を上げることを重視しています。
将来的には正しい選択かもしれませんが、40代でも人生100年とすれば、まだ半分も過ぎていません。安心して暮らせる手段を講じなければいけません。
最近ニュースで「就職氷河期世代枠」という名前で、当時不遇だった人を中心に採用を行うとして話題になりました。
総合物流の山九は「就職氷河期世代」の30代半ばから40代半ばの人たちに限定した中途採用を始める。2022年までの3年間で計300人の採用枠を設ける。
引用:日本経済新聞
「正規雇用に恵まれなかった人を積極募集」としてハローワークの求人票にはそんな文言を記載するとのことです。
同世代としては、非常にありがたく勇気を与える方針だと思います。
それでも自分で対策は進めなくてはいけない
先ほどの山九でも募集人数は「3年で300人」です。多くの「就職氷河期世代」を対応できる訳ではありません。
やはり自分での収入を増やす努力は必要になってきます。
そして「お金」に余裕を持つことができれば、消費者心理は向上していくかと思います。
「副業による収入の複線化」「浪費を抑える」といったような会社に依存しなくても個人レベルでの行動が求められてくると思います。
「公的年金」など誰かが助けてくれるほど「甘く」はないと思った方が現時的なのだと思います。
周囲を見ても危機感を感じている人は、「副業」や「投資」などで「給与」以外の収入を得るために何かしら動いています。
多少の失敗は覚悟して、将来的にお金が得ることができるように行動するべきだと思います。