不動産投資をするには不動産会社経由で購入するしかありません。不動産会社も全国に12万以上の会社があります。
これは街で見かけるコンビ二が6万店舗近くと言われていますので、実に倍の数が存在します。
当然すべてが不動産売買をしているわけではありません。賃貸管理専門で行っている会社もあります。
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同じ不動産物件でも会社によって営業内容が異なる
また不動産物件は指定流通機構である通称「レインズ」を通じて情報が開示されています。この「レインズ」というのは、宅地建物取引業法に基づき国土交通大臣が指定した不動産流通機構です。
エリアごとにシステムが区分けされていますが、全国規模で物件の取引情報を共有しており、年間10万件以上の売買成立されています。
この仕組みを経由することで不動産会社の規模問わずに、全国の物件を扱うことができるのです。
全国の物件を扱うことができるということなので、不動産会社も営業の役割が重要になってきます。例えば同じ車を購入するときでも異なるディーラーによって扱いやサービスに差があるのと同じように不動産会社によっても印象が変わってきます。
投資用不動産を提案する営業によっては「騙される」こともあります。高額の不動産を購入するのですから、すべてを鵜呑みにしてはいけません。
ではどういったセールストークを受けて購入したことで不動産投資が失敗しやすいのでしょうか。
基本的に不動産投資で「おいしい話」は疑うべき
不動産投資をする際に「土地勘」があるエリアであれば、地元の情報も理解しているので安心して比較できるかと思いますが、利回り重視などになると地方の不動産を購入する機会が多くなります。
そうなると忙しいサラリーマンであれば現地に行くこともできないので、インターネットでの情報収集と不動産会社の営業担当の情報を信用するしかありません。
しかし下記のような「おいしい話」が最初に出てくる場合は注意する必要があります。
「家賃保証があるから何もしなくていいですよ」
「多く節税できますよ」
不動産投資を勉強している人であれば、まず引っかかることのないセールストークですが、初めて不動産投資をする人であれば、つい受け入れてしまう内容です。
失敗しやすい話(1)「高利回りなのですごく儲かります」
「高利回り」という表現は、銀行などの金融商品でも使う言葉なので、魅力的に感じる言葉ですが、不動産投資にはいろいろあります。
まず一つには「表面利回り」なのか管理費や税金などを引いた「実質利回り」なのかによって実際に入る家賃収入の金額が変わってきます。
また「満室想定利回り」のことを意味していれば、現在の状況は空室があるということを示しています。「現行利回り」で計算しておかなければ「皮算用」的な収支計画になります。
物件の資産価値などと合わせて提案するのならまだしも、「高利回り」だけを強調する不動産物件のセールストークは怪しいです。
失敗しやすい話(2)「家賃保証があるから何もしなくていいですよ」
「家賃保証」の言葉が出てくるのは、今の不動産投資には一番リスクの高い条件です。昨今のアパート経営で問題になっている「サブリース」になります。
「空室でも家賃が入ってくる」は安心してしまう内容ですが、まずもって数十年も保証されるものではありません。運用期間中に家賃保証額が減額されるような契約内容になっています。
これはテレビでも取り上げられているくらい社会問題になっています。アパート会社大手の「レオパレス」などがまさにその象徴的なビジネスモデルとなっています。
また、家賃保証は不動産会社が持ち出しをするなど損をしないことが基本的な考えです。家賃保証がある場合は物件価格に上乗せされている場合があります。
失敗しやすい話(3)「多く節税できますよ」
不動産を購入すれば「節税」はできます。サラリーマンでも購入した年は不動産取得税などで年末調整分が還付されたり、翌年度の住民税が軽減されることがあります。
しかしこれは物件によりけりです。「多く節税できる」のは「相続税」や「贈与税」になります。サラリーマンの普段の税金が常に節税できるわけではありません。
税金に関しては知識が必要です。不動産購入をすると否が応でも勉強しないといけないので良い機会にはなります。
しかし節税が数万円しかないのに、数千万円の不動産物件を購入するのは慎重になるべきです。
また「節税」を強調する物件は基本的にキャッシュフローが少ない儲からない物件と考えたほうが良いと思います。
不動産投資のセールストークで失敗しないための対策
不動産投資で失敗をしないためには交渉などの経験を積むのが一番効果的です。しかし酷い不動産業者にあたった場合には、抵抗すらできない場合もあります。
まずは理論武装ではないですが「不動産投資の知識」を得ることです。
営業側も相手が「初心者」と思い込んだら、ありもしない内容を言葉巧みに提案してくる場合もあります。
「木を見て森を見ず」ではないですが、ちょっとしたメリットだけを強調され感化してしまい、不動産全体の評価ができなくなってしまってはいけません。
まずは本を読んで、セミナーに参加して、不動産投資を実際にやっている人に聞いてみることが大事です。その知識を持って受け答えができるのであれば、少なくとも失敗物件を購入することはありません。