今朝の日経新聞には「不動産投資 暴走のツケ」と題して一面にコラムが掲載されていました。衝撃的な内容ではありますが、登場する不動産経営者(すでに廃業ずみ)のコメントには「数千万円の自己資金を持つ社会人はそういない。改ざんしなければ融資は出なかった」と語っています。すでに不動産投資は止めることできないくらい不正融資が横行していたのだと思われる内容です。
もう一つ衝撃な事実として「TATERU」が不正融資が発覚して調査が始まって後にも全国で60件以上も融資を実行してということです。12月だけでも36件と駆け込みで売っていたことになります。その物件価格は平均で1億円と高額なものです。融資元とされる西京銀行も不正融資発覚前に契約したもので改ざんがないことを理由に実行したと述べています。
すでに「TATERU」は調査期間で自粛するかともなくキャンセルさせることなく売り続けていることに愕然としました。購入したオーナーも長期間の管理を「TATERU」に委託せざるおえない契約が大半だと思います。本当に安定したアパート経営が実現できるのでしょうか。
昨日は「TATERU」が思わぬところで話題になっていました。「TATERU」が出資した映画がお蔵入りになったことをヤフーのトピックスに取り上げられていました。更に「TATERU」が業績が悪い会社だという印象を与えてしまった感があります。
事業内容を説明するような内容の映画のようで「『TATERU』のアパート投資で成功していくストーリー…」とかなり無理な設定があります。ライブドアなどITベンチャーが世間を賑わせていた頃に、テレビで若きベンチャー社長のドラマなどは放映されていましたが「不動産投資」に絞った内容はある意味斬新な企画です。
不動産投資のブランディングという意味では大胆な試みで良かったかもしれませんが、今回の一件でさらに悪い印象がついたことは否めません。報道の感想として出演した俳優や製作会社への支払いは大丈夫なのかというコメントも寄せられています。
「TATERU」は何をしたかったのか、どこへ向かおうとしているのか。上場会社ゆえに株主や取引先に対して事業継続と成長は必須ですが進め方を間違っていないでしょうか。関係者を不安していく状況を早期に解決して不動産投資を正常化してほしいと願います。