※画像は「TATERU」ホームページより引用
第2のスルガ銀行問題として、「TATERU」にも不正融資が発覚しました。
今回関係した金融期間は山口県にある西京銀行です。
「TATERU」という名前では、ピンとこないと思いますが、旧社名は「株式会社インベスターズクラウド」です。
新築アパート会社では、TVCMでも有名な新築アパート会社大手の「シノケン」に並ぶくらい有名な会社です。新築アパートの購入を考えだ場合の選択肢に入るのではないでしょうか。
私も数年前から新築アパートに興味を持った際に、資料請求をして実際に面談をしたことがあります。
デザイナーズアパートとしてブランディングが徹底されていて、当時のパンフレットを見ても斬新なデザインで従来のアパートのイメージを大きく変えたと思います。
当時のセールスポイントとしては、同じデザインは作らないというくらいバリエーションに富んでいました。
若い人に受けそうなデザインなので、新築アパート経営をするには憧れのような印象を持っていました。
しかし私は契約にはいたりませんでした。何点か納得いかないことがあったためです。
初心者には判断できなかった当時の提案内容
1.金融機関が限られていた
記事にもあるように「西京銀行」「スルガ銀行」を当時は提案してきました。
それ以外はノンバンクということで選択肢が限られていて、当時から「まずは借りて、あとから金利交渉すれば良いのです」という説明でした。
提案を聞いたときは「簡単に金利交渉ができるのかぁ」という感じでしたが、今思えば、最初に借りた金融機関よっては、それほど簡単ではないので()。その場限りの営業トークだったと思います。
また手持ち資金を少なくするために、諸経費部分をバックアップローンとの組み合わせを提案してきたこともあります。金利は一桁後半台でした。
シミュレーション資料を見ても、到底キャッシュが残る数値ではありませんでした。その時点では「アパート経営とはこのようなものなんだろう」というくらいの認識でしたが、今から考えると、すでに顧客のことを考慮していない提案内容だったと思います。
2.中古物件を提案してきた
当時は人気が急上昇だったので、物件がほとんどありませんでした。新築アパート会社にありがちなのですが、月に数件~数十件の物件に対して、全国から何百~何千の購入希望者がいるような競争率です。
当時、そんな中で新築アパートの提案と中古物件(インベスターズクラウドが過去に建てた物件)の提案がありました。
「格安で新築より利回りがあり、しかも、すでに入居者がいるので初期コストがかかりません」的な内容の説明だったと思います。
確かに写真を見ても新築と変わらない内容だったので、悪くないかなと思ったのですが、「築2年~3年」のものばかりでした。しかも複数ありました。
当時の私の初心者具合がうかがえますが、今考えるとそのような築浅の物件がでるということは、オーナーが「経営がうまくいかず、売りに出している」ということだったのです。
新築アパートの営業以外に中古専門の営業の方も存在していたので、それなりに物件の動きが激しかったのかもしれません。
スタイリッシュなデザイナーアパート
今後、「TATERU」および西京銀行がどのようになっていくかわかりませんが、若者の好みにあったスタイリッシュなデザイナーズアパートで新しいアパート経営の在り方を作り出した功績があると思います。
参考にしてアパート建築をする会社が多く出来たのも事実です。
実際に物件を見たことがあるのですが、ひと際目立つ物件でしたので、悪い印象がありません。
しかし、オーナー本位の内容のアパートだったのかは、まだ検証が必要なところだと思います。