あぱぶろ

聖地・原宿でタピオカバブル崩壊でテナント投資のリスク高まる

聖地・原宿でタピオカバブル崩壊でテナント投資のリスク高まる

昨年は台湾発祥の「タピオカミルクティー」を扱う店舗が全国的に広まりました。人が集まる繁華街だけでなく、住宅街の最寄り駅でも出店するような勢いでした。

しかし大人気だった「タピオカミルクティー」“聖地”とも呼ばれた東京・原宿で、閉店ラッシュが始まっています。

コロナ禍の影響も大きいと思いますが、以前であれば行列のできていた有名店も経営が厳しくなっています。

タピオカは飛び抜けて「誰でもできる」業態

なぜここまで急速に店舗を増やすことが出来たのか。

それにはこれまでヒットしたフードのなかでも、タピオカは飛び抜けて「パクリやすい」商品だったからです。

タピオカドリンクの場合は、フード提供としてもハードルが低いのです。

提供する際に、火を使うこともないので、揚げ物のようなフライヤーなどの設備もなく、初期投資が安くできることも大きな要因です。

また、テナントオーナーからみても「火災」の危険性がないため、貸し出ししやすい業態だったと言えます。

利益率が高いタピオカ

タピオカミルクティー発祥の地である台湾にはお茶をベースにした飲み物のスタンドが至る所にあります。

そのような一般庶民に飲まれるタピオカミルクティーの値段は日本円で200円程度です。

しかし日本ではパッケージデザインなど見た目に手を入れることで、1杯400円とか500円といった値段をつけています。

もともと原価の安いタピオカミルクティーにそれほどの単価を設定するので、利益が相当入っています。

購入者からすれば相当高い商品です。しかも店舗で飲むようなスペースが広くありません。

日本のコンビニや自動販売機での飲料の値段の安さを考えると、今後も日常的に飲まれることは考えにくいです。

タピオカだけの店は続かない

タピオカブームを作ったうえで、知っておくべき有名店があります。

それは「春水堂」と「ゴンチャ」です。

しかしこの2店舗は「タピオカ専門店」ではありません。台湾ティーのカフェを扱うとして始まったお店です。

タピオカはその数ある台湾ティーの一つだったのに過ぎません。

タピオカはその後ドリンクの中身とトッピングなどの組み合わせでバリエーションを増やしています。

しかし、タピオカ以外のフードのないお店はブームが終われば淘汰されても仕方がない状況です。

最近ではタピオカ店舗でフードメニューを充実させているようなところも出てきています。

タピオカ店舗をがあるテナントオーナー

急速に増えた店舗は、ブームが去ると同じスピードで退店していきます。

テナントオーナーからすれば、人気店舗なので安心と思って貸し出したと思います。

ところ急な解約を受けざるを得ない状況になっていくとすれば、収支計画にも大きな影響が出てきます。

特に設備が簡素なタピオカ専門店は退店時の現状回復費用も少なくいので、店舗オーナーも躊躇なく解約していきそうです。

人気のあるお店だったとしても、テナント系不動産での安定した経営は難しいということになります。

不動産投資でもテナント系は人気の領域ですが、今はリスクの高い投資だと思います。

あわせて読みたい
融資総額2億円 不動産投資家が中古一棟物件を買わなくなっている理由 フルローンは危険 「姫路のトランプ」の銀行取引停止は、フルローンによる不動産投資への警告
モバイルバージョンを終了