3月にサービスを開始した、敷金・礼金・仲介手数料0円のアパートメントサービスとして話題となっていた「OYO LIFE」でした。今朝、運営するOYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPANの保有株をヤフーが売却したと日経新聞が報じています。
ヤフーが日本国内の不動産賃貸仲介事業で、インドの格安ホテル運営会社OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズとの合弁関係を解消していたことが17日分かった。3月から始めた不動産賃貸サービス「オヨ・ライフ」の運営会社に約3割出資していたが、11月に株式をOYO側に売却した。
引用:日本経済新聞
賃貸業界に新たな風が吹くかと期待されていましたが、1年も経たずして運営が困難な状況になりました。一体何かが起こったのでしょうか。
OYO LIFEとはどんなサービスか
OYO LIFEは賃貸生活をする人に向けて新しい提案をしたサービスです。若い人をターゲットにスマホで完結できる仕組みとして話題になりました。
- スマホから申込ができる
- 敷金・礼金・仲介手数料0円
- 家具や家電が備え付けされている
- Wi-Fiが完備されている
- 月々の家賃は高い
「敷金・礼金・仲介手数料0円」「家具や家電が備え付け」はレオパレスで提供していたサービスですが、対面での申し込みをせずに部屋を借りれることが特徴的です。
初期費用も入居前の清掃費だけは1万円程度かかるようですが、それ以外は月々の家賃と共益費のみです。民泊ような仕組みですが長期的に借りることができ、合わなければ気軽に引越しができます。
OYO LIFEの苦情があったのか
非常に魅力的なサービスではあるのですが「OYO LIFE被害者の会」が存在しています。
- 鍵の受け渡しがスムーズでない
- 返金や光熱費の金銭トラブル
- 清掃が行き届いていない
こういった事例は民泊でも起こっていたので、サービス当初はよくある話なのかもしれません。
しかし、トラブル後のカスタマーサポートが上手く機能していなかったかもしれません。
急拡大した結果、現場のオペレーションが追いついていないのが現状ではないでしょうか。
サービスコンセプトは悪いとは思えないので、改善の余地があると思います。
オーナー側の苦情はないか
一方で賃貸オーナーの間ではどのような評価になっていたのでしょうか。
契約面で何かしらトラブルが発生していた情報が出ています。こちらも営業サポート面で対応が仕切れていない可能性があります。
インドから新しいシェアリングサービスとして開始した「OYO LIFE」は、空室に悩んでいるオーナーにとっては期待のビジネススキームだったと思います。
不動産投資関連のフェアでも「OYO LIFE」のブースがあり、ロゴマークのTシャツを着た社員らしき人達が賑やかに案内していました。
「民泊」での稼働が地域によっては厳しくなってきた中では、新しい手法として「OYO LIFE」として話題になっていただけに実情は難しい状況なのかもしれません。
改善の余地があるのであれば、新しい不動産投資ビジネスとして更なる成長を期待したいところです。