今の新築アパート利回りは6%前後が主流
新築アパートの利回り低下傾向が進んでいます。先日の「TATERU」報道にもあった利回りが6%台というのは、異常という数値ではありません。
4,5年前までは、福岡や名古屋の新築アパートは、7~8%台が多く見受けられました。
先月になりますが、新築アパートの営業の方から「4、5年前に不動産投資を始められたオーナーは運が良かったと思います。今では考えられないくらい土地の値段も上がって収支が合わなくなってきています。」と聞きました。
当時であれば、東京都内では6%台でも仕方ないのかという気がしますが、今回の「TATERU」のアパートは名古屋での利回りになります。地方の利回りも大きく下がった傾向です。
それでは、不動産投資は始められないのかという話になりますが、目的を明確にするしかありません。
セミリタイア希望であれば、利回り6%は不向きです。
「キャッシュフロー1,000万円でセミリタイア」的な考えは、よほどの借入をしないと実現できないのだと思います。(現実的には、1,000万円合っても、税金や運用費などで足りないと思います。)
いろいろな方の話を聞くと、短期で実現したいのであれば、新築アパート、中古RC問わず10億円くらいの借入が必要なようです。
サラリーマン大家であれば、限界を超えています。
年収の10~20倍、強気の銀行であれば30倍で設定しているところもあります。
年収1,000万円でも3億円が上限なのです。
それでも融資する方は、個人枠では足りないので法人化します。
ただ実績もないので個人評価と変わらない法人の場合、一棟一法人スキームなどでリスクをとってするしかありません。
「キャッシュフロー1,000万円でセミリタイア」的な考えは、リスクが高い目標だと思います。
新築アパートで利回り6%では、「セミリタイア」には到底達成しません。
戸数や規模が異なりますが、新築ワンルームマンションを購入するのとほぼ同じ結果です。
新築アパート利回り6%の優位性はなにか
セミリタイアできないのに「新築アパート 利回り6%」でも不動産投資する意味があるのかという話になります。
1.キャッシュフローではなく、将来の資産としてみる
多くの人は、銀行にお金を預けていて貯めていると思います。利息がほとんどないに等しい金利の定期預金をしている人が大半なのではないかと思います。
将来の購入するべき「住宅資金」、必要となるであろう「教育資金」を目的に貯めていると思います。要するにすぐには使わないお金です。
普段の生活使わない前提であれば、不動産投資で得るキャッシュフローは、たとえ利回り6%でも大きいと思います。
高級車と乗り回したり、高級時計を購入したりするような目的であれば、不適ですが堅実に資産を増やす方法としては、利回り6%でも成立します。
2.キャッシュフローの他の投資の元金にする
ある投資家の方の考え方なのですが、不動産投資投資のお金を、金融投資や他の副業の資金に充てることです。
通常は、金融投資から不動産投資へステップアップを考えてます。
金融投資は、不安定かつ資産化しずらいので、逆の発想で安定した不動産投資からアグレッシブな金融投資にする方法です。
個人的には、時間的にも効率的にも理にかなった方法かなと思います。
実際に将来実現したいWEBサービスもこの考えから、企画を考えて準備しています。
利回り6%分は貯蓄と考える
キャッシュフロー至上主義からすると、不動産投資から得たお金を使わないのは、意味がないかもしれません。
ただ、安定的な貯蓄と土地建物の資産が残ると考えれば、利回り6%も悪いとは言いきれません。
私も微たるキャッシュフローですが、基本貯蓄に回しています。
将来的に繰り上げ返済して、借入返済を完遂するかもしれませんし、教育資金にするかもしれません。
日々の生活費に充てていないので選択肢は広がります。
キャッシュフローを貯蓄と考えるので、サラリーマンの給与所得から算出していた貯金を減らして、生活費に余裕を持たせました。
考え方次第では、新築アパートの利回り6%でも有効活用できるのだと思います。