新型コロナウイルス感染拡大により建設業界も工事中断の動きが広がっています。工事従事者の方も休業せざるを得ない状況です。
その中で以前より問題視されていましたレオパレスの施工不良アパート問題ですが、改修工事の延長を発表しました。
施工不良問題を抱える賃貸アパート大手のレオパレス21が、明らかな不備が確認された物件の改修工事の完了時期を延ばすことが29日わかった。同社はこれまで完了時期を2020年12月末をメドとしていた。
引用:日本経済新聞
改修工事の進捗は1割にも満たない
レオパレス社が建てた対象なる施工不良アパートの数は、全ての物件約3万9000棟を対象に調査した結果、約3万棟で不備が見つかっています。
1万3000棟超で天井裏に延焼を防ぎ、音を遮るための壁が設置されていないなど明らかな不備が確認され多くニュースにも取り上げられて社会問題化していました。
すでにこの時点で2020年12月末までに改修工事を終えると発表していたました。
新型コロナウイルスの感染拡大で改修工事を原則休止が理由押し切っていますが、実際の改修工事のペースが遅れ足元で完了したのは対象の1割にも満たない状況です。
残りの軽微な不備が確認された物件の改修工事の完了時期は20年6月末をメドに示す予定としています。
しかしこれも新型コロナウイルスの影響でウヤムヤになりそうな予感がします。
レオパレスの3月入居率は83.07%
レオパレスの経営状況を確認する上で重要な指標である「入居率」も芳しくありません。
今月初旬にレオパレスが管理する物件の入居率が3月時点で前月比1.25ポイント上昇の83.07%だったと発表しています。
サブリースのビジネスモデルの逆ザヤとされる80%は超えてはいるものの1~3月は賃貸業界で一番の繁忙期とされていたのにも関わらず延びていないことがわかります。
今年の1~3月は3カ月連続で前月を上回ってはいると主張はしていますが、目標としていた85%には届かなかい結果となっています。
施工不良アパートが発覚する前の水準への回復には至っていません。
今後の事業計画を発表する内容とは
レオパレスの2020年3月期の連結最終損益は304億円の赤字と、2年連続の最終赤字となる見込みです。
4月30日には事業戦略再構築計画を発表する予定とのことです。
新型コロナの収束時期が不透明なため、新たな完了時期は示さないというからアパートオーナーや入居者からすれば堪ったものではありません。
改修工事の対応が対象物件の1割しか進んでいないことに対して見通しが甘すぎたというか、急場しのぎで何も考えてなかったとしか思えません。
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