シノケングループの売上が減少傾向
シノケンの売上が低下しています。公式発表ではアパート販売数は横ばいとしていますが、今期の営業利益は3割近く減少の見込みです。
不動産販売(不動産セールス)のうちアパートメント販売は、第3四半期までは好調だったが10月以降は金融機関の個人向け融資審査期間の長期化等の影響で引渡し棟数が前期比でほぼ横ばい、マンション販売では、前期にあった土地のみの分譲取引の反動、また前期まで計上していたグループ内子会社からの手数料収入をなくしたことなどで同2・1%の減収となった。
今期は、アパートメントローン審査期間の長期化の影響を視野に入れて、連結売上高は前期比19・2%減の900億円、営業利益は同27・4%減の86億円、経常利益は同25・2%減の80億円、当期純利益は同24・5%減の56億円を見込む。
引用:シノケン 公式ホームページより
TATERUと違って不正融資での不祥事はありませんが、金融機関全般が方針を打ち出している不動産投資への融資削減の影響が響いているようです。
シノケンはアパートメント事業だけなく新築マンションの開発・販売も手がけています。両軸での提案ができる会社です。
「土地がなくても、自己資金が少なくてもアパート経営ができる」
有名俳優である佐々木蔵之介さんを起用したCMを初めて目にした時は、少し驚きました。
シノケンアパートのイメージにはない俳優が登場したので、一般的な方には新鮮に伝わったのではないかと思います。
新たな客層の獲得としては、サラリーマンでも投資できるという意味では良いブランディングだったのではないかと思います。
特に連呼されたシノケンの下記のキャッチコピー(登録商標)は耳についたのではないかと思います。
「土地がなくても、自己資金が少なくてもアパート経営ができる」
内容としては間違ってはいないのですが資産形成という点では鵜呑みにせずに検討が必要です。
初心者なら感銘を受けてしまう「アパートセミナー」
私も新築アパートにシフトチェンジした頃に「シノケン」に資料請求をして実際のセミナーにも参加しました。
東京の浜松町にあるオフィスでのセミナーは、平日夜にも関わらず大盛況でした。
アパート経営を志し始めた方からすれば、シノケンのセミナーで話される内容は新鮮で共感できる内容だったと思います。
「土地がなくても大丈夫」「自己資金が0円(当時の話です)でも大丈夫」と聞くと「サラリーマンでもアパートが持てる」という期待が上がる内容です。
セミナーの間にオフィス内に設置されているモデルルームを見ればさらに欲しくなるといった巧妙な流れになっています。
モデルルームも狭小住宅とステップフロアのある1LDKタイプの部屋があり、今までのアパートのイメージではないことに感銘を受けます。
結局は新築ワンルームマンションと同じ商法
しかし、この提案内容は「新築ワンルームマンション」と同じだなということを後から知ることになります。
資産形成と言いつつも内容は「節税対策」「生命保険代わり」といった内容がメインになっていることに気がつきます。
シノケンのアパート自体は、レオパレスのような安普請の量産アパートと比較すると悪くないと思います。
しかし、見えない部分にコストがかかっているので、キャッシュフロー的には旨味がないアパート経営になると考えた方が良いかなと思います。